コーヒーやビールなど、飲み物にCBDを混ぜて提供するお店や商品は増えています。手軽にCBDを楽しめるのが嬉しいポイントですよね。
そんな中、日本らしいほうじ茶にCBDを配合した商品を展開するブランドがあるんです。
今回お話をお伺いしたのは「ZEN TEA茶磨」(以下「茶磨」)を展開する永楽合同会社の梅川さん・工藤さん。
「茶磨」立ち上げの背景や開発までの苦労、こだわりのポイントなど、詳細にお話をお伺いしました。
異色の経歴をもつ兄弟が立ち上げたブランド「茶磨」。2人のルーツであるお茶で事業を立ち上げ。
ーー自己紹介をお願いいたします。
梅川:私は元々お茶にもCBDにも全然関係のない出版業界で働いてました。週刊誌の雑誌記者をしていて、事件が起きるたびに忙しくしていましたので平和が一番だと身に染みて感じていました(笑)
工藤:僕の方は、「なんでも屋」さんをやっていて、困ってらっしゃる方からの依頼があればまさになんでも対応しています。本当に何でもやるという感じで、例えば工事現場の救援をしたり、変わったものだと、格闘技のデスマッチに使われる金網の開け閉めをしたこともあります。素人がやっていいのかなと思ったこともありましたけどね(笑)
ーーお2人とも異色の経歴をお持ちですね!会社の紹介もお願いします。
工藤:永楽は「茶磨」というCBDほうじ茶の商品を売っている会社になります。去年の8月に2人で立ち上げました。永楽という会社名は・・・勝手に付けちゃったんですけれども、元々母方の実家が「永楽堂」というお茶道具屋さんで、そこのお店はもうなくなってしまったんですが、2人でお茶の事業をやり始めようかなと思ったとき、ルーツと言いますか、身近にあったというところから「永楽」という名前をつけました。
準備自体は創業より1年以上前からしていて、商品完成のめどが立ったのが去年の8月だったので、そのタイミングで起業することにしました。そして12月には販売できるところまで至った形です。
ーー「茶磨」ブランドを立ち上げたきっかけは何ですか?
梅川:独立して自分の事業を始めようと考えていたのがきっかけです。兄弟仲も悪くなかったので、誰か他の人とやるよりいいんじゃないかという話になり、2人で始めることになりました。
ーーお2人二人三脚でやられているんですね。「茶磨」というブランド名の由来も教えてください。
梅川:一番は響きを重視して耳に馴染みやすく、可愛らしさが見られるようなものにしたかったんです。「ちゃま」という音感がいいなと思いこの名前をつけました。「茶」という漢字の後ろに付けた「磨く」という漢字については、ティータイムで自分と向き合う時間を持つというコンセプトを表現したかったんです。「自分を磨く」という意味合いも含まれています。
ーー確かに、「ちゃま」という響きがいいですね!ブランドコンセプトを教えてください。
工藤:香りを楽しむという要素に一番重きを置いています。そのため、ほうじ茶の風味を損なわないような、オレンジ、ベルガモット、ラベンダーのテルペンを使用した、独自の香りに仕上げました。お茶を楽しむ際に、香りも一緒に味わっていただけることを目指しています。また、CBDをコーヒーや紅茶と同じように取り入れることで、日本茶の新たな愉しみ方を提案したいというコンセプトもあります。
あと、「ZEN TEA」としたのは、禅をベースにした思想である、マインドフルネスの観点を反映させているからです。お茶とCBDを通して自分と向き合う時間を作ってほしい、という思いが込められています。
ーーCBDのお茶は日本らしくて良いなと思いました。CBDを商品に使おうと決めたきっかけはどのようなものだったんですか?
梅川:元々CBDというものの存在は知っていたんです。
妻がサプリメントが好きで、4、5年ぐらい前からCBD入りのグミを買ってきたりしていました。ひとつもらってみると、美味しいし、リラックス効果も感じることができたんですね。
結構高いものだったので、それからはこっそりと盗み食いしていました(笑)。
CBDはコーヒーや他の飲み物に入れることが一般的ですよね。原宿にもCBDのお店があったりします。妻と一緒に街中を歩いていて、CBDのお店を見つけたら色々と商品を試したりしていました。
そういったこともあり、自分たちの商品にも何かアクセントが欲しいなと考えた時に、CBDには落ち着きをもたらす効果が期待できることを認識していたので、お茶にアクセントとして取り入れることにしました。
苦労の末見つけた製茶業者。2人の思い描いたものがカタチに。
ーーブランド展開において大変だったポイントや苦労したエピソードはありますか?
工藤:実際に商品を作ってくれる製茶業者さんを見つけるのが大変でした。
CBDが何なのかということもなかなか認知されていないので、そこから説明するのですが、最初に大麻草から摘出された成分という話をすると、やっぱり抵抗を示される方もいて、なかなか作り手が見つからず苦労しました。
今商品を作っていただいている業者さんとは東京ビッグサイトで行われた展示会で知り合いになったんです。相手の方は最初はCBDについて知らなかったんですが、色々調べてくれたり、こちらのコンセプトをわかっていただけて、乗り気になってくれました。
香りのお茶を昔からやってる製茶業者さんで、味や香りがとてもよかったので、私たちとしてもぜひお願いしたいというお話になり、開発を始めることができました。
梅川:あと大変だったのは、この期間がコロナ禍の最中だったということもあって、業者さん探しの段階から直接伺えず、どうしてもやり取りがメールや電話になるので、ひとつひとつのやりとりに時間がかかってしまいました。
ーーその苦労があったからこそ今があるんですね。CBDの原料にも色々あると思うんですが、CBD原料を選ぶ際のこだわりやポイントがあれば教えてください
工藤:CBD原料は製茶業者さんのお知り合いの方にカリフォルニア産の原料を輸入してもらい、安心安全に仕入れてもらって、使用しています。
ーーそうだったんですね。知り合いの紹介というのは信頼できますよね。
こだわり抜いた3種類の香り。手軽に楽しめるのもポイント。
ーー商品でこだわっているポイントを教えてください
梅川:お茶の香りには特にこだわっています。
複数の企業に問い合わせたり、何度もサンプルのやり取りをさせていただきました。「もう少し香りを強めにできないか」とか「香りを強くしすぎると美味しさが損なわれてしまうかもしれない」といった難しい課題もありました。
その中で、ほうじ茶本来の味を損なわずに、独自の香りが引き立つようにするためには、調和をうまく取ることが重要だと気づいたんです。そのため、提供されたサンプルの中で、オレンジテルペン、ベルガモットテルペン、ラベンダーテルペンのブレンドが特にほうじ茶と調和する香りだと思ったので、この3つの香りを選びました。
さらに、その中には「クロモジ」という香り高い香木が含まれています。クロモジは高級爪楊枝などにも使われ、その香りは森林浴の効果があるとされていて、他にはないオリジナリティの高いものになっていると自負しています。
ーー他社と比較して、御社のブランドのCBD商品の強みを教えてください
工藤:商品は「暁光(ぎょうこう)」「白中(はくちゅう)」「夢寐(むび)」と3種類あるんですが、それぞれのCBD量を変えることで、利用シーンによって「選べる3タイプ」になっているという特徴があります。朝昼晩ではなく、起床、小休止、就寝前とすることで、人々の生活サイクルに合わせてCBDを取り入れてもらえるようにしています。朝型の人も夜型の人もいると思うので、ご自身のライフスタイルに合わせて選んでいただければと思います。
また、CBDの摂取量を自分で計るのは結構手間だと思いますが、茶磨はティーバッグなので、自分で計る手間をかけず、気軽に飲むことができます。
CBD効果はやや薄れてしまいますが、水出しもオススメですよ。1ℓに一包で美味しくいただけます。
ーーどこで商品を売っていますか?
梅川:今はインターネットショップのBASEの販売がメインですが、少し前には、下北沢のサウナで飲み物として販売していただいたり、物販として取り扱っていただいたりもしました。実験的に、茶磨を使ったロウリュをやってもらえたり、新たな展開を考える場にもなって、大変感謝しています。
ーーよく売れる商品を教えてください
工藤:3種類買っていかれる方がやはり多いです。その中でも、女性にはオレンジの香りの「暁光」が人気になっています。
ーーどんな人がよく商品を買っていきますか?
工藤:意外と男性も多かったり、プレゼントで買うという方もいらっしゃいます。割と幅広く、年齢もそこまで偏りがなく受け入れてもらえているんだなという風に感じます。
より多くの人に届けるために2人の努力は続く。
ーー描いているブランドの展望を教えて下さい
梅川:展示会イベントに出展させていただいた時、色々な可能性があるなと感じたので、たとえば雑貨屋さんだったり、サウナ施設さんだったり、ホテルさんだったり、お茶がメインでないところにも販路を広げていけたらいいなという風に思ってます。
ーー読者へ一言お願いします
工藤:多くの方に試していただきたいと思い、CBDの量を選べるようにしました。CBDに興味はあるけど何から試したら良いかわからないといった方にも取り入れていただきやすいと思いますので、最初の1歩として茶磨をお試しいただけたらいいなと思います。
パッケージもCBDを前面に出したものにはしていないので、手に取りやすいと思います。少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひご賞味ください。
梅川:お茶好きの方にも満足していただける仕上がりとなっていますので、是非お試しください!