インターネットで売れないなら、店舗で売ればいい。CBDバスソルト『Bath de CBD』を生んだリバティープロ・福森氏インタビュー

CBDは現在インターネットでの広告出稿が難しく、販売経路を確保することが難しいことも、メーカーやブランドの大きな課題となっている。

そんな中で、未だ認知の広がりきらないCBD商材を「店舗販促」で成功させているのが、CBDバスソルト『Bath de CBD』を取り扱うリバティープロの代表・福森さん。もともと化粧品の店舗向け什器を取り扱ってきた同社は、店舗販促に関する知識が豊富で、CBDの領域でも「手売り」で商品を広めることに成功している。今回は福森さんがCBD商材において「バスソルト」を選択した経緯や、元の販促事業と絡めたマーケティング思考論をお伺いした。

福森眞二/株式会社リバティ―プロ代表取締役
宮崎県出身。リバティ―プロを創業し、販促物の制作で数々の実績をあげてきた。
美と健康と人々の笑顔がセットになる事業を行うことを掲げていて、
そのビジョンを実現するべく2022年に「Bath de CBD」を立ち上げる。
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既存事業の知識を活かせる商材に

――福森さんはどうして、CBDで事業を立ち上げようと考えたのですか?

リバティープロは現在13期目なのですが、化粧品の販促什器メーカーとしての事業で成功してきました。LoftやPLAZAなどの雑貨店やドラッグストアでは、新商品を並べる時に使う什器がとても大切なんです。たくさんある化粧品の中で、商品をどんな人に売りたいのか、どう目を惹くのか……販促什器には、そういったマーケター的な目線が詰め込まれているのです。

そのため、僕たちは女性や若い方に向けて商品を売ることを得意としています。CBDを取り扱おうと思ったのも、それが一つの理由です。CBDは現在、若者やビジネス世代に注目される商材だと思っていますが、僕たちはやはり化粧品の販促が得意なので、バスソルトという商材を扱うことに決めました。

――CBD化粧品にも様々な商材がありますが、特にバスソルトにこだわった理由を教えてください。

僕自身もともと入浴が好きで、特に「エプソムソルト入浴」にこだわっていたからです。エプソムソルトは、硫酸マグネシウムという必須ミネラルを含んでおり、発汗効果や美肌効果を持っています。もともと根強いファンのいる商材でしたし、CBDを入れたエプソムソルトを作っている会社はまだなく、ブルーオーシャンだったということも理由です。

――エプソムソルトについて、もう少し詳しく教えてください

エプソムソルトと呼ばれているものの、塩分は含まず、無色・無臭なので浴槽を傷めず入浴後の後処理が簡単です。欧米では、古くから多くの家庭や海外セレブの方々に好んで使われてきた歴史もあり、日本では「モデル愛用」という謳い文句で販売されることも多いですね。エプソムソルトの主な効果便秘の解消、美肌・リラックス効果、代謝アップなど。痩せやすい体質を作ることができると言われていることもあり、ダイエット目的で使う人もいます。

僕自身は筋肉疲労や眼精疲労の回復を目的に使っているのですが、仕事やスポーツで疲れがたまっている方にもおすすめできますよ。

シンプル設計で「安全性」と「透明性」を打ち出す

――『Bath de CBD』のブランドや商品のコンセプト、こだわりなどを教えてください。

今の化粧品は「とりあえずなんでも入れとけ」とばかりに、多すぎるくらいの成分が入っているものもたくさんあるんですが、『Bath de CBD』シンプルな成分で、良質な原料を使うことにこだわっています。だからこそ、ネーミングもシンプルで分かりやすいものを採用しました。

成分を多く入れることで、結果的に高い成分の量が減らされていることもあるし、成分が多すぎると手にとった人も「何が自分にいい成分なのか」が分からないと思うんです。『Bath de CBD』にはCBDと、塩に含まれるにがりの成分エプソムソルトだけを入れています。

――原料のこだわりについてもお伺いできますか?

にがり成分に関しては、瀬戸内海で塩を作る老舗企業が生産したものを使っています。メーカーとして長く続いている会社が作る、安全な国内産のにがりを使用しています。

CBDはスイスで医療用に使われている原料を使用しています。医療用に使われているという安心感はもちろん、日本の大麻取締法の基準をクリアする原料です。もともと什器事業の方でヘンプシードなどの健康食材を扱った経験を活かし、日本の健康食品メーカー様の意見もお伺いしながら、安全で透明性の高い企業のものを選びました。

――もし、商品にあえて「弱み」があるとすれば、それも教えてください。

『Bath de CBD』は大手化粧品会社がするような「カサ増し」をあえてしていないので、原料代がしっかりとかかってしまうところでしょうか。その分、商品の値段も「格安」というわけにはいかないのですが、安さより安全性や、手にとっていただく方の納得感を重視したかったので、こういった設計にさせていただきました。

使用感に自信があるからこそ「手売り」を徹底

――『Bath de CBD』はどこで入手することができるのでしょうか。

CBDはまだ広告を打ち出すことができないので、元事業の繋がりを活かしながら、経営者や芸能人に手売りさせていただいたり、アロマ専門店やエステサロンに置かせていただいたりしております。

特に著名人の方で言うと、藤原紀香さんがご愛用してくれているんですよ。これはこちらが営業させていただいたわけではなく、温活士でもある彼女が自らご興味を持っていただいたようで、美容雑誌の『Voce』でもご紹介してくださっています。

――もともとの事業での繋がりを上手く活かしながら、著名人の方にも使っていただいているんですね。

ある種、それこそが狙いでもあります。原料にこだわっているだけあって使用感には自信がありますし、その分一度買っていただいた方からのリピート率が高くなっているんです。

エステサロンではエステティシャンの方にまず使っていただいて、その方たちが顧客様に勧めてくださり、実際に売上に繋がっていますし、エステで売られる商材としては相性もいいです。現在はECの売上はほとんどなく、ご愛用してくださっている方たちや口コミでどんどん広まっている形です。

――使用感に実力があるからの売り方という感じで、現代のビジネスとしては珍しい形ですね。

CBDはまだインターネットでマーケティングしづらい分、こうして広まっていくのはとても嬉しいです。もちろん、良さを分かってもらうためには「売り込み」も大事なので、エステティシャンさんたちにもしっかりと勉強会を開かせていただいたりしています。このあたりも、販促物を扱ってきたからこそ大事にしている部分ですね。

――ありがとうございます。最後に、今後の目標や展望を教えてください。

『Bath de CBD』は現在都内で約30店舗ほどで取り扱っていただいていますが、今後さらに取り扱い店舗を増やしていく予定です。また、現在はアントラージュ効果の最大化のために「無香料」で販売させていただいていますが、さらなるチル効果のために、今後は香りを乗せて販売することも検討しています。

エプソムソルトとCBDはとても相性がよく、使っていただくと寝付きと寝起きの良さや疲労回復が実感できると思います。ぜひ、一度使ってみていただければと思います。

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