いち早くCBDに注目し幅広い商品を開発。「HARUWA」のOEMとしての苦悩や強みに迫る

リラックス効果や健康への効果が期待されているCBD。その認知拡大にあわせて、CBD商品を作りたい企業や個人の事業者が増えており、今後ますます増えていくことが予想される。しかし、商品を開発したいと思ってもハードルが高いと感じている人もいるのでは。

今回インタビューしたのは株式会社晴和の営業本部長兼CBD総合マネージャーである岩垂さん。埼玉県狭山市に自社工場を持ち、幅広いCBD商品の開発・製造を手がけるHARUWAの、CBD事業への想いや知られざる苦悩とはーー?

岩垂慶典/株式会社晴和 営業本部長 兼 CBD総合マネージャー
日本でもいち早くCBD事業に参入した晴和にて、CBD総合マネージャーとして事業全体を統括。
狭山市の自社工場を最大限に活かしCBD商品のOEMを精力的に行っている。
目次

自社のノウハウを活かし、いち早くCBD製品の開発に着手。市場のニーズを察知できるのがHARUWAの強み。

ーーHARUWAは設立5年目の新進気鋭の会社ですが、どのような経緯でCBD事業に取り組んでいくことを決められたのでしょうか?

弊社は電子タバコやヴェポライザーを主力商品として事業を展開してきた会社ということもあって、ベイプリキッドの自社工場を完備しており、リキッドの製造のノウハウを元々持っていました。

また、弊社はその時々の市場のニーズに合った商品を開発・販売することで成長してきた企業で、常にトレンドを意識している企業だと私も自負しております。そんな中、CBDが流行する兆しが見え始めたタイミングで、すぐにCBDの原料も購入して、元々あるリキッド製造のノウハウを活かして試行錯誤のうえでCBDリキッドの開発を始めました

その後、弊社に調香師が在籍していることから、食品レベルのクリーンルームを新設し、食用油脂製造業のライセンスを取得して、ティンクチャーオイルの開発に着手したことがCBD事業を始めたきっかけです。

わからないことも多い中でのCBD事業立ち上げ。苦労したのは安全性の確保。

ーー元々行っていた事業とのシナジーがあったこととCBDに将来性を見出したことから、日本国内でもいち早くCBD事業に取り組まれたということですね。御社がCBD事業に算入されたころはCBDの認知が広まっていなかったと思いますが、CBDを事業として行ううえでのハードルなどはありましたか?

CBDが流行し始めていたとはいえ、弊社がCBD事業に参入したのは、まだCBDへの認知度が全く広まってない頃でした。そのため、CBDによる薬理効果や健康効果というようなCBDに関する知見が広まっておらず、不明な部分が非常に多かったので、CBDによるアレルギーや副作用といった健康被害に関して非常に心配していました

それに対して、HARUWA全社で様々な文献や海外のエビデンス等を調査して知識を深めることによって、抱いている一つ一つの疑問を解消していきました。

ーーCBDについて不明なことも多い中で全社的にCBDの知見を深めていったんですね。これまでで苦労したポイントはありますか?

CBD原料の厳選です。CBDが広まってない頃は、数々の産地がある中でどのCBD原料を使用したら良いのか、どの原料が安全なのかについての判断は試行錯誤の連続でした。

ただ、CBDと電子たばこ事業との親和性が非常に高く、元々もっていた海外との繋がりを活用することで安心できる原料の調達に成功しました。

ーーCBD原料の安全性はどのように確保しているのでしょうか?

弊社が取り扱う原料は、COA(分析証明書)、食品等輸入届出書、THC非検出であることの証明書を提出できるメーカーのものを選んでいます

CBD原料を選定する上で一番大切なことは安全性だと考えています。日本において大麻は違法物質というイメージが先行していて、認知が広がってきたCBDに関しても神経質に捉える方がいることも事実です。CBD取扱事業者は特に安全性を念頭に置くべきだと思っています

産地に限らず、原料がどこでどのように栽培され、どこで抽出されて、CBD原料に加工されてしかるべき手続きを経たうえで日本の事業者に届けられているのかという経緯をちゃんと説明でき、資料を提出できるメーカーの原料を選ぶことが重要です。

結晶化しないHARUWAの高濃度リキッド。開発の裏には日々テストを重ねた企業努力。

ーー開発で苦労したエピソードはありますか?

高濃度のCBDリキッドは、製造するとき必ず原料の結晶化問題にぶつかります。今市場に展開されている高濃度のリキッドは届いたとき既に固まっていたり、結晶化していたりするものが多く、商品ページに注意書きとして、ご使用前に湯煎またはドライヤーで温めてから使用することを記載するのがスタンダードになっています。弊社も例外ではなく、高濃度のリキッドを作るときに結晶化問題に非常に悩まされていました

製造部門で毎日数百回にも及ぶテストを繰り返して、現在、ある程度の濃度に関しては結晶化しない商品開発に成功しています。全社一丸となって調査やテストを繰り返した企業努力の表れだと自負しています。

柔軟なロット数とスピード感。自社工場を保有するHARUWAならではのメリット。

ーー今現在CBDのOEMとしてどういった製品に対応が可能なのでしょうか?

幅広いCBD商品のOEMが可能です。その中でも埼玉県の自社工場で製造しているものでいうと、一つはベイプ関連商品です。弊社で対応可能なのは、ボトルリキッド、510規格のアトマイザー、使い捨てベイプ、ポット交換式のベイプ、CBDワックスの5種類です。

また、ティンクチャ―オイルの製造も対応可能です。弊社では10ml・30mlのボトルでオイルの開発を行っておりまして、CBDアイソレートはもちろん、CBGを含んだ原料を使用したブロードスペクトラムの開発も可能です。あとは30種類以上のフレーバーを取り揃えていたり、ベースオイルはMCTオイルを使用していますがオーガニックオイルへの変更も可能です。

その他雑貨として、例えばタバコのようにハーブに火をつけて楽しむCBDのジョイントと呼ばれるものや、CBD含有のアロマオイルといったものも製造可能です。

グミやキャンディといったエディブル関連商品、スキンケア関係商品、ドリンク・サプリメントといった商品も協力工場へ委託という形をとってOEMを行っています。

最近ではCBD原料を既にお客様が自社で持っているケースも非常に多く、そういったお客様に対応するべく原料お客様支給での商品開発もお受けいたします。COA(分析証明書)でしたり、食品等輸入届出書、原料が安全なものということがわかるような誓約書のご提出を前提として、原料持ち込みが可能です。また、ティンクチャ―オイルにGABAやビタミンといった付加価値を持たせたいというご要望を持っていらっしゃるお客様も多いため、追加成分の申し込みもお受けしています

弊社にお任せいただければ、お客様だけのオリジナル商品を開発することが可能です。

ーー自社工場と協力工場あわせて幅広いCBD商品の開発・製造ができるんですね。御社のOEMとしての強みはどこにあるのでしょうか?

2つあります。

1つは小ロットでの商品製造に対応可能な点です。自社工場で製造可能な各商品は最小ロット100個からOEMが可能です。今個人事業主の方やご自分で会社を立ち上げてCBD商品を作りたいという方が非常に増えています。そのような方にとって、いきなり大口で製造するのはハードルが高いので、100個からの小ロットで対応できるようにしています。

もう1つがレスポンスの早さです。例えば、ティンクチャ―オイルに関しては発注いただいてから2週間以内に納品が可能です。ボトルに貼るラベルや化粧箱といった副資材の調達と並行してオイルを製造することで、副資材が届き次第、すぐに梱包・仕上げを行うことができます。その結果、短納期での納品を実現しています。

この2つがお客様にご愛顧いただいている理由なのかなと思います。

より安価で低ロットなOEMの実現へ。HARUWAの描くCBDの展望は?

ーーCBDにはどのような可能性があると考えていますか?

CBDには無限の可能性があると私は思っています。まだまだCBDやカンナビノイドの全容は解明されていない部分が非常に多いと考えていて、今後CBDの新たな効果が判明すれば、現代では治療が困難だったり緩和が難しい体の不調や病気に悩まされている方が救われる可能性というのが非常に大きいと考えています。

事業という面では、CBDの市場は始まったばかりで、これからどんどん市場が拡大していくと予想していますので、これからが本番だと思っています。

ーー御社が今描いているCBD事業の展望も教えてください。

弊社はリキッドやティンクチャーオイルといった主力商材に関しては自社の工場で製造を完結できていますが、グミなどのエディブルやドリンク、スキンケア商品といった、協力工場で委託製造している部分を自社製造に切り替えていくことが最大の課題だと考えています。

これが実現できれば、今より安価で低ロットにOEMの受託ができることになり、弊社のお客様の満足度向上にも繋がっていくと考えています。

ーーありがとうございます。最後に読者の方に一言お願いします。

HARUWAではお客様の作りたいものを小ロットから作ることができます。お客様のご相談から開発に至った商品もあります。CBDの商品開発を検討されている方、お悩みの方がいらっしゃれば、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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