ドクターの送る健康ライフスタイルVol.1 スターデンタルホリスティッククリニック院長・田村大蔵医師――歯科✕ホリスティック医学。多角的指導で目指す、自然治癒力の向上――

今注目されはじめている「ホリスティック医学」をご存知ですか?

「ホリスティック」には、「全体的に」という意味があります。「心身ともに健康的な状態」を目指し、症状に対しての対処を超えて、様々なウェルネスの視点から健康を目指す医学であり、CBD処方はその選択肢のひとつとなっています。

今回お話をお伺いしたのは、千葉県市川市にある「スターデンタルホリスティッククリニック」でホリスティック的観点から診療を行う歯科医師・田村大蔵先生

30代から歯科医師として臨床の現場に立ち、患者様と関わるなかで、予防医療やホリスティック医学に関心を持ったという田村先生。

CBDとも関わりのあるホリスティック医学の考え方や、先生の考える「心身の健康の保ち方」についてインタビューしました。

田村大蔵/スターデンタルホリスティッククリニック 院長
歯科技工士としてキャリアをスタートするも、患者との交流に魅力を感じたことから一転、歯科医師を志す。
30代を迎えてから歯科医師としてのキャリアをスタート。
歯科医師として働くなかで予防医療の重要性を実感し、ホリスティックメディカルヘルスコーチの資格を取得。
現在スターデンタルホリスティッククリニックにて歯科医師として働く傍ら、
ホリスティックメディカルヘルスコーチとしても活動している。

目次

歯科医師としてだけでなく、複合的視点でアドバイスできる「ヘルスコーチ」としても活動

――まずは、先生のご経歴を教えてください。

歯科医師として医院を開業して18年になります。従来の歯科医療に取り組んできた期間も長いのですが、数年前から予防医療の領域に注目していました

歯科医師は患者さんとの距離も近く、様々な身体のお悩みのご相談を受けることが多いのですが、専門領域以外のことは明確にお答えできないことに歯がゆさを感じていました。

歯科医師の立場からも健康回復のための方法や情報を、どう提供できるのかを模索し、予防医療の講習に参加したことをきっかけに、ヘルスコーチの資格を取得し、ウェルネス領域でも活動しています

――ヘルスコーチとは、どんな活動をする人なのでしょうか。

食事やライフスタイル、エクササイズ、ストレス・マネジメントなど、ウェルネス領域の総合的なコーチングを行います。

歯科医師とは関係の薄い仕事のように思われるかもしれませんが、実は口腔内の不調は、全身に現れる不調とリンクすることが多いので、歯科の知識も活かせるヘルスコーチとして活動しております。

――医師を目指したきっかけはなんですか。

もともと勉強は嫌いだったのですが「資格を取れ」と親に勧められ、歯科技工士としてキャリアをスタートしました。

ある時、患者様に自身の製作した被せ物のフィット感などをヒアリングする機会に恵まれたことをきっかけに、患者様との交流に魅力を感じるようになり、歯科医師を志しました

その時すでに25歳だったのですが、30代半ばで歯科医師としてのキャリアをスタートした先輩にも背中を押されて歯科大学を再受験したんです。卒業後、30代を迎えてから歯科医師としてデビューしました。

――キャリアチェンジして、仕事のやりがいにも変化がありましたか?

技工士時代は、患者さんとお話する機会は稀でした。歯科医師になってからは、実際に患者さんから喜びや感謝の言葉をいただけることが大きなモチベーションになっています。

そこにやりがいを感じたからこそ、予防医療を学んで、より直接的に患者さんの健康をサポートしたいと考えるようにもなりました。

ホリスティック医療が実現する「自然治癒力の向上」

――スターデンタルホリスティッククリニックが取り組む「ホリスティック医療」について教えて下さい。

ホリスティックとは、患者さんの不調に対して多角的・全体的なサポートを提供する医療のことです。

従来の西洋医療では、現在出ている症状に対処的なアプローチをします。患者さんに応じた(原因)対処ではなく、症状(結果)に対しての対処です。

たとえば、皮膚が荒れている患者さんにステロイドを処方したりしますよね。けれど、そもそも「なぜ皮膚が荒れたのか?」に着目してみると、患者さんによってそれぞれ違った要因を抱えている場合があります。

何かのアレルギーかもしれませんし、腸内環境の悪化かもしれませんし、栄養素の不足かもしれませんし、原因は個々によって異なるケースも少なくないはずです。

また生活習慣やストレスなど、多角的な視点から患者さんの健康をサポートできるのが、ホリスティック医学です。

――スターデンタルホリスティッククリニックでは、どういった場面でホリスティック医学を取り入れているのでしょうか。

口腔内の不調は全身の不調とリンクすることがあると言いましたが、細菌と全身疾患の関わりは、エビデンスで証明されています。

たとえば、口腔内に歯周病などの慢性炎症があると、全身に遠隔感染する可能性があります。炎症があるのに、病院に行っても原因が見つからない場合、口腔内に炎症の要因があることも多いのです。そのため、口腔内以外の不調を抱える患者様に対しても、ホリスティック的視点で診療することが可能です。

また、バイオロジカル歯科医療という考えも大切にしています。患者さんの健康に害になる治療をできるだけしない。患者さんの健康に害になる材料をできるだけ使わない。口腔と全身を一体と捉える。患者さんの健康に害を及ぼしていると考えられるものは、できるだけ取り除く。こうした考え方がベースにあります。

――ホリスティックメディカルコーチとしては、どのような指導を行っているのでしょうか。

僕の場合、ヘルスコーチとして人の自然治癒力を引き出すことを最終目標としているので、主に「デトックス」に着目した指導を行っております

毒素が身体に溜まって体調を壊している人は少なくありませんし、そういった方の身体が健康なメカニズムを取り戻すためには大切な考え方です。

また、私にコーチングを依頼してくださる患者さんやクライアントさんは心身に不調を抱えている人も少なくありません。そういった方々が、治療のあと再発しない、または再発しても病気を自然治癒できるようなサポートを目指しています

――ホリスティック指導では、どのようなケアを提案されていますか。

その人ぞれぞれの健康状態に合わせて、クリニック専門の高性能サプリや点滴療法、波動療法や漢方薬など、様々な治療法をご提案させていただきます。

メンタル面に問題がある方には、CBD処方や生活習慣指導などを取り入れていただく場合もあります。

ホリスティック医療とも相性のいいCBD。健康維持は多角的視点が大切

――ホリスティックという観点とCBDにはどのような関係がありますか。

CBDの効果はかなり幅広いので、色々なケアを取り入れてもなかなか体調が改善しない方に、CBDを提案します。CBDがきっかけで睡眠習慣や食事習慣、腸内環境などが改善する方もいらっしゃいます。間接的にデトックス効率をアップしてくれる可能性があるので、相性はいいと考えています。

――印象的なCBDの処方例はありますか。

過去に、抜歯済みの部分に痛みを感じるという理由で来院した患者様へ、CBDを処方したことがあります。リウマチを持っている患者様だったのですが、複合的な要因を抱えている可能性があったので、炎症部分を再手術し、CBDを処方しました。手術だけでは痛みが収まらなかったのですが、CBD処方で改善したので、記憶に残っています。

――先生は自身の健康のために、どのようなセルフケアを取り入れていますか。

現在55歳なので、アンチエイジングのために様々なセルフケアを習慣化しています。

アンチエイジングのためには身体を酸化や糖化させないことが重要なので、抗酸化作用のある水素吸引やリポソーム化されたビタミンCの摂取したり、揚げ物、焼き物などの食事は極力減らすよう意識しています。

朝起きたらまず空腹にリポソーマル化ビタミンCを摂取するのが日課です。その他、様々なサプリメントも朝と夜の2回に分けて摂取しています。サプリメントは同じものを続けていると身体が慣れてしまうので飲むものを定期的に変えるのがおすすめですよ。

加えて、クリニック専売のCBDオイルを舌下吸収で使っています。疲労が溜まった時や環境に変化があった時など、ここぞという場面で助けられています。

――健康のためにさまざまなことをされているんですね。今教えていただいたのはものを使った健康法でしたが、行動としてはどんなことをされていますか?

運動習慣は年齢や個人の状態に応じた負荷が必要だと考えます。なかなか時間が取れないのですが、私は夜仕事から帰宅後にジョギングをしたり、外出出来ない日は、プランクをしたりしています。

また、ストレスとの向き合い方も健康を維持するためには重要です。一人になるための時間を確保し、内省したり、瞑想したり、皆さんそれぞれの日常で気軽に実践可能なストレスコントロール法を持っていた方が良いです。

私の場合は朝と夜の入浴が一人になれる時間です。発汗させるためにエプソムソルトや水素パウダー、アロマオイルなどを入れて、自分を癒すようにしています。

そして、ファスティングを2ヶ月に1回(1回5〜7日間)行っています。ファスティングをするとオートファジー(自己治癒力)が働き、腸内環境が浄化したり、精神的安定感を感じたり、頭が冴えたりと様々な効果が期待されます

――現代人の健康習慣について、どんな考えをお持ちですか

歯科医師として感じるのは、健康と生活習慣の関わりにもっと意識を向けてほしいということでしょうか。

よく「どのような頻度で検診に行けば虫歯になりませんか」と質問されますが、数ヶ月に一度のクリーニングだけでは、虫歯予防にならない方も多くいらっしゃいます。

虫歯も生活習慣病ですから、ご自身の生活習慣、食習慣、全身的な健康状態とリンクして考えていただくことで、口腔内の健康だけでなく、心身の健康にも繋がっていくと思います。

――医療従事者としての今後の展望を教えてください。

病院で検査を受けて治療したのに、炎症が収まらず痛みを我慢したまま過ごしている方も、多くいらっしゃいます。

色々と語らせていただいた通り、健康状態とは様々な要因のもと成り立っています。歯科医師兼ヘルスコーチとして、身体だけでなく心も、ホリスティックにサポートする医師・医院として活動していけたらと思っています。

CBDは、私が指導できる様々な治療法の中の、1つの選択肢ではあります。今後も、CBDの助けを必要としている患者さんにご提案していければと思っています。

スターデンタルホリスティッククリニックのホームページはこちら
https://www.stardental.jp/

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