CBDブランドの先駆け的存在である「CBDfx」。
ドン・キホーテでも販売されていることから目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
そのCBDfxを日本で展開するために尽力してきた人がいます。
今回インタビューしたのはカムバイダイレクト合同会社の武内さん。CBDとの出会いや、CBDfxの強み、日本のCBD業界に対する想いなどをお話いただきました。
代替療法に興味を持ちアメリカへ。日本にCBDを広めるべくCBDfxの代理店として活動。
ーー最初に武内さんの自己紹介をいただけると嬉しいです。
カムバイダイレクト合同会社の武内です。
2005年からアメリカのハワイに移住し、その後カリフォルニアに移り、2013年からサプリメントや化粧品の輸出入関連のコンサルタント業をしていました。
仕事柄様々な展示会に参加していたとき、CBDという新しい成分を目にすることが増えていったんです。アメリカではCBDに関するブースがどんどん増えていき、新しい分野として注目されていることが分かりました。
しかし、日本ではまだCBDがなんであるか、また、それが大麻から抽出される成分であることも知られていませんでした。また、日本人の大麻に対する反応も、かなり受け入れがたいものであり、私も同様でした。しかし、カリフォルニアでCBDが広まる中で、自分が持っている大麻のイメージとのギャップを感じ、さらに知りたいという欲求が湧いてきました。
そこで、自ら情報を発信し日本の皆さんに真実を伝える必要性を感じたのが約5年前のことです。日本で薬剤師として働いていましたが、アメリカで代替療法やナチュラルな製品に興味を持つようになりました。そして、それらを日本に広めるためにCBD事業を始めることにしました。
ーーありがとうございます。日本では元々薬剤師をされていたんですね。薬に頼らない治療法に興味を持ったきっかけは何があったんですか?
興味を持ったきっかけは2つあります。
まず、自分の子供が生まれたことが大きかったです。子供が生まれて、薬以外の方法で人間が本来持っている治癒力を活かすことに興味を持ちました。予防医学や代替医療などにも関心が湧き、それらを仕事にしてみたいと考えるようになりました。
また、予防医学という点で日本はアメリカに比べて遅れていると感じたこともきっかけです。医療費の負担率の相違も要因であると思いますが。そのため、アメリカに行くことを決めました。
ーーありがとうございます。それでアメリカに移られたんですね。確かに日本とアメリカでは予防医学とか保険制度とかが違いますね。
そうなんですよ。アメリカの医療費は半端ないですからね。日本の人よりも知識を持っている方が多いです。
「手に取りやすさ」がCBDfxの売り。商品選定のポイントは日本人が使いやすいかどうか。
ーーありがとうございます。では続いて、CBDfxさんのご紹介をいただけますか?
CBDfxは2014年にアメリカの会社「NEwhere Inc.」が設立したブランドです。
元々はベイプなどを扱う会社だったんですが、CBDの専門ブランドとして立ち上げたのがCBDfxです。アメリカとイギリスを中心に、世界20カ国以上で展開しています。
カリフォルニアに本社があるんですが、カリフォルニアは健康志向が高く、ビーガンの割合も高いです。そのため、CBDfxも製品は限りなくビーガン対応で、動物性の成分は使用しません。また、CBDだけでなく、他の成分にもこだわりを持って製品作りをしています。
ブランドを象徴する商品はグミです。ビーガンの方に対応したグミで、食べ比べてみるとすぐわかるんですけど、ゼラチンを使っていないんです。ゼラチンは豚の皮を処理して作られることが多いから、ビーガンの方が食べられません。そこで、ゼラチンの代わりにペクチンを使っているので、食感がちょっと柔らかめのグミになります。
ーーありがとうございます。CBfxっていう名前の由来も教えてください。
アメリカで処方薬を意味する「fx」と効果を意味する「effect」。この2つの言葉の掛け合わせでfxという名前になったんです。
ーーありがとうございます。処方薬を意味する言葉から名前を付けているということで、ブランドとして健康志向が高く、健康のために使ってほしいという意味合いもあるのでしょうか?
そうですね。現在、アメリカではFDAの承認を受けたエピディオレックスという医薬品がありますが、その承認がおりる前は、CBDはまだ医薬品ではなく、サプリメントとして食品の分類に入っていました。医薬品としても食品としても使われる成分はそれほど多くありません。アメリカでは医薬品としての位置づけもあるため、CBDはその一例と言えます。その意味でも、効果や効能が期待できる成分としても注目されています。
ーーありがとうございます。CBDfxのコンセプトを教えていただけると嬉しいです。
CBDを使ったことがない人でも手に取りやすく、気軽に使っていただくことを大事にしているブランドです。
パッケージを見ていただくと分かると思いますが、目を引くデザインですよね。まだ試したことがないという方々にも手に取っていただきやすく、気軽に使っていただけるような製品作りとブランディングを心掛けています。
また、商品が使う人にとってなじみやすいかどうかも大事にしています。
タバコを吸わない人だとベイプはちょっと躊躇してしまうかもしれないですし、あとティンクチャーオイルも日本だとなかなか敷居が高いんじゃないかと思うんです。なので、グミの方が手に取りやすいよねということで、グミをメインにしています。
ーーありがとうございます。パッケージは他のブランドさんと比べて結構色使いが目立つなと思っていましたが、そこにもちゃんと意味があるんですね。日本の人に合わせて展開する商品を選んでいるんですね。
CBDは大麻草由来というだけでもマイナスイメージを持つ人が多いので、日本の人にとってなじみのない商品は手にとっていただけないと思っています。
ーーありがとうございます。日本でも法律や規制が変わればイメージも変わるんじゃないかと思うので、私たちも動向を注目しています。
海外ブランドならではの苦労
ーーCBDfxの商品を日本に持ってくるにあたって、難しかったポイントや苦労したポイントはありますか。
難しいのは、輸入関連の手続きや税関とのやり取りですね。
資料を揃えても、細かい点を指摘されたりするんです。例えば、ファックスでやり取りすることが多いんですが、質問が1つずつしか来なくて、1つ回答するとまた別の質問が来るという形です。全部まとめて聞いてくれれば、一気に回答できるのに、1つずつ返答する形になるんです。税関も同様で、1つの質問に回答すると次の質問が来るんです。最初から全部聞いてくれればいいのに、と思うこともあります。
この辺がMade in Japanのブランドとは違って、苦労する点ですね。
ーーありがとうございます。確かにまとめて聞いてくれよって思いますね(笑)製品を検査されたりすることもあるんでしょうか。
最近はサンプル抜き取りの検査はほとんどされることはないですが、以前はちょっとやっていましたね。サンプルを抜いて検査するような形です。
ただ、私たちの場合はそもそも結構な頻度で検査を行っています。メーカーが商品を作った後、アメリカで最終商品を検査し、日本に出荷する直前にもう一度検査を行って、THCが検出されないことを確認してから出荷しています。なので、「どうぞサンプルを取って検査してください」というスタンスです。
ーーありがとうございます。各工程で検査をされていてTHCが出ないものを日本に送られているんですね。
そうなんです。
「オン」と「オフ」の切り替えにCBDを。
ーー今日本向けだとどういうジャンルの商品を展開されているんですか。
今はグミとベイプペン、ベイプリキッド、フェイスマスク、バスボム、ペット用オイルといった形です。
ーーありがとうございます。オイルは今は展開していないのでしょうか。
今、日本仕様の商品をリニューアルしているところです。濃度を変えたりなどして展開する予定です。
ーーありがとうございます。他のCBDブランドの商品と比べて、CBDfxはここが強みというポイントはありますか。
初めてCBDを使う方に適したブランドだと思います。
例えば、いきなり草っぽい味がするようなものだと、初めて使う方にはちょっと使いづらいなと思っているので、そういう時にまず導入として、CBDfxの商品を使っていただけたらいいなと思っています。取り扱っていただいている専門店の方にも初めての方におすすめいただいています。
ーーありがとうございます。どういう年代の方がよく買っていくんですか。
20代後半から30代の方が多いですね。
今は若い方々が気軽に試してみようという風潮があるのかもしれません。特にベイプなどの商品は面白そうだから使ってみようという気持ちから入るのかもしれませんね。
私自身としては、自分と近い年齢の方に使っていただきたいと思っています。
ーーありがとうございます。武内さんはもっと上の年代の方に使ってほしいと思ってらっしゃるんですね。
そうですね。年齢を重ねるにつれて、体調の乱れやストレスの影響を感じることもありますし、そういった面を考慮すると、自分に近い年齢の女性に使っていただきたいですね。
もちろん、もう少し若い人でも大歓迎ですが。
また、オンとオフの切り替えにCBDを活用していただきたいと思っています。自分自身も経験したんですが、育児と仕事を両立している女性は24時間忙しい状況になってしまいがちです。
常に頭を使いながらマルチタスクをこなさなければならず、オフの時間がなくなってしまうんです。女性に限ったことではありませんが、そのようなマルチタスクをこなす方々にぜひCBDを利用していただきたいです。
ーーありがとうございます。日本だとどういったところで商品が販売されているんですか。
実店舗を持ってないので、オフラインではCBD専門店さんやドン・キホーテさんなどで販売しています。オンラインではAmazonと自社ECサイトで販売しています。
一ブランドとしてではなく業界全体の動向を注視
ーー今後の展望を教えてください。
2023年1月に、事業をNEwhere Inc.の日本法人NEwhere Japan合同会社に譲渡したので、今日本向け運営はそちらでされているんです。私は今色々サポートをしているような状況です。
CBDfxというブランドを日本に広げることによって、CBD全体の認知度を上げることに注力してきましたが、今後はブランドから一歩離れ、中立的な立場で業界全体を応援できるような活動をしていきたいと思っています。
ひとまず、日本の大麻に関する法律の改正がどうなるかというところに注目していて、医療大麻使用の合法化と、それによってCBDを使用した商品が世の中に広まり日本のCBD業界が成長していくことに期待しています。
ーーありがとうございます。
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