CBDは何歳から?年齢制限の法律はある?未成年でも使えるCBD商品

CBDの年齢制限の法律は?

CBDの健康効果が世間から注目されるにつれて、未成年でもCBDを購入できるのかや、子どもがCBDを摂取しても安全なのかなどを気にする声が高まっています。

CBDの健康に対する恩恵を受けたいと思う年齢層が広がっていて、未成年でも成人と同じようにCBDを購入したり摂取したりできるのか確認しておきたいという人が増えているためでしょう。

この記事では、CBDの購入時に年齢制限があるのかを説明していきます。
また、CBDを子どもに使っても安全なのか薬剤師の観点から述べていきたいと思います。

CBDの危険性や安全に使う方法については、こちらの記事をご覧ください。
→ CBDやCBDオイルに危険性はあるの?

目次

CBDの購入に年齢制限はある?未成年でも買えるの?

CBDは大麻成分の一つではありますが、安全性が確認されていて、どんな年齢層の人でも合法的に使用することが可能です。
もちろんCBDを購入する際も法的な年齢制限はないので、基本的には未成年でもCBD製品を手に入れることができます。

しかしながら、未成年者が全てのCBD製品を手軽に購入できるのかと言うと実際はそうではありません。

先ほど「基本的には未成年でもCBD製品を手に入れることができる」と言いましたが、「基本的に」と言ったのは例外があるからです。
法的に制限はされていなくてもCBD製品によっては未成年の購入が難しい場合があります。

それでは具体的に、
・どんな年齢層でも購入ができるCBD製品
・年齢によって購入が難しいCBD製品
を説明していきます。

年齢関係なく購入できるCBD製品

未成年者でも手軽に購入できるCBD製品の共通点は、特別な器具を用いなくても摂取できるということです。
年齢に関係なく簡単に手に入れ、摂取できるCBD製品には次のようなものがあります。

商品摂取方法
CBDオイル通常、CBDオイルは、舌の下側に直接垂らして摂取します。または、食べ物に混ぜたり、カプセルに入れて口から摂取することもあります。
CBDグミやCBDチョコレートなどの食品類食品に含まれているCBDは、通常の食品と同様に口で食べて摂取します。
CBDクリームやCBD化粧品CBDクリームやCBD化粧品などは皮膚に直接塗ることで摂取します。また、CBDオイルを皮膚に塗って摂取する場合もあります。

これらのCBD製品は、摂取する際に特別な器具を必要としないため、未成年であっても手軽に購入し、摂取できると覚えておいてください。

ベイプ(電子タバコ)用のCBDは未成年だと購入が難しい

未成年では購入が難しくなってしまうCBD製品は、CBDリキッドなど、電子タバコやベイプを使って摂取する製品です。

実はベイプにセットするCBDリキッドやワックス、パウダーなどの購入に関しては、未成年でも問題はありません。
これらのCBD製品には、加熱式タバコと呼ばれる通常のタバコのようにニコチンやタールが含まれていませんし、CBDリキッドをベイプなどで摂取したとしても安全性が高いことから、未成年が使用しても法的に問題はないからです。

ではなぜ、未成年の購入が難しいという結論になってしまうのでしょうか。

CBDリキッドやワックスなどの摂取に必要になる電子タバコやベイプの購入が年齢で制限されてしまっているからです。

電子タバコ・ベイプを取り扱っている販売店のほとんどは、未成年への販売を行っていません。
つまり、ベイプ用CBD製品自体は購入できたとしても、摂取するための器具が買えないため、摂取が難しくなってしまうという結果になっています。

ちなみに、前の項目でCBDオイルは未成年でも購入・摂取ができるとお伝えしましたが、CBDオイルの中には電子タバコ・ベイプ用のオイルも販売されているので注意が必要です。

未成年の方がCBD製品を購入する際は、それが電子タバコ・ベイプ用の製品かどうかをよく確認するようにしてください。

未成年へのCBDベイプの販売が難しい2つの理由

CBDリキッドは安全性が高く、法的に未成年でも摂取できるはずなのに、なぜ摂取するための器具の購入に年齢制限がかけられてしまっているのか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

電子タバコ・ベイプの販売店が未成年への販売に消極的な理由は、主に2つ考えられます。

1.未成年者の喫煙を誘導する恐れがあるから

CBDを摂取するための電子タバコやベイプを、未成年者が購入しても法的には問題がないからと安易に販売してしまうと、電子タバコ・ベイプを未成年が手にしたことがきっかけとなって、未成年の喫煙に繋がってしまう可能性が考えられます。

これは販売者側にとってとても大きな問題になるので、それを恐れて販売者側は、電子タバコ・ベイプの販売に年齢制限をつけています。
というのも多くの場合、未成年者の喫煙は、それを誘導したと思われる会社や業者に責任があるとされて、販売者側が罪に問われてしまうことがあるからです。

このような問題を避けるため、ほとんどの電子タバコ・ベイプの販売店は、購入希望者の年齢確認を行って、未成年では購入できないようにしています。

2.見た目がタバコと見分けがつかないから

2つ目の理由は、不必要なトラブルを避けるためです。

CBDリキッドを電子タバコやベイプで摂取している姿を想像してみてください。

摂取している本人は、法的に何の問題もない安全なCBDを摂取しているつもりかもしれませんが、周りの人は電子タバコ・ベイプにセットしてあるものがCBDであるかタバコ製品であるかの区別はできません。

そのため、未成年者が喫煙していると思われ、トラブルに発展しかねないのです。

CBDの人気が高まってきているとはいえ、CBDの存在をまだ知らない人も多いです。
そのような人たちが電子タバコやベイプを吸っているところを見たら、まちがいなくタバコを吸っていると思ってしまうでしょう。

このようなトラブルを避けるために、電子タバコ・ベイプの購入に年齢制限がつけられています。

CBDは身体が未発達な子どもが摂取してもいいの?

CBDが安全なもので、合法的に摂取できるものであることから、未成年の摂取自体の問題はないことは分かりました。

しかし、未成年の中でも身体がまだ未成熟で小さい子供において、安全に摂取できるのかを心配している人も多いのではないでしょうか。

最近では眠れない、リラックスできないなど大人が抱えるような健康問題を子どもでも抱えるようになってきました。

子どもに医薬品を使うことに抵抗があり、できれば子どもに医薬品の代わりにCBDを使いたいという親も多いです。
また、医薬品では治癒が難しいとされる疾患(たとえば難治性の小児てんかんや発達障害など)にCBDを使ってみたいという親も中にはいるでしょう。

果たしてCBDを子どもに使っても安全なのか、今までに行われている研究などから薬剤師が考察していきます。

CBDを子どもに使えるのかー薬剤師の見解

CBDは安全性が高いことが確認されていることや、子どもに使って重大な副作用が起きたなどの報告がないことから、子どもにCBDを絶対に使ってはいけないとは言えません。

実際に海外ではCBDを使用している子どももいます。
例えばアメリカでは、難治性の小児てんかんを患っている子どもにCBDを使用した結果、医薬品では治らなかった発作がCBDで治まったという報告が実際にありました。※1

海外ではCBDを原料にして作られた医薬品が2歳以上の小児に使われていたりもします。※2

これらのような報告を見ると、子どもでもCBDを安全に摂取できるように見えると思います。
しかし、CBDの子どもに対しての研究が、今の時点ではまだ十分に行われていないという事実も同時に覚えておいてほしいところです。

今後の研究結果によっては、CBDの恩恵を子どもでも安心して受けられるようになる可能性が十分にありますが、研究が十分ではない以上、今の時点では、薬剤師として絶対に安全だと言い切ることはできません。

もし子どもに摂取させてみたいという場合には、様子を見ながら自己責任で摂取するようにしてください。

CBDを子ども摂取させるときの注意点

CBDを子供に摂取させる場合ですが、気を付けてほしい点が2つあります。

1.品質の良いものを選ぼう

まず一つ目は、CBD製品を選ぶときに品質の良いものを選んでほしいということです。

CBD製品によっては、違法なTHCが含まれているなど、劣悪なものも実際に出回っています。
また、農薬や重金属など身体へ害を及ぼす物質が含まれている場合もあります。

大人がCBD製品を選ぶときも、そのような危険物質が入っている製品は避けるべきですが、子どもの身体は小さく、危険物質の影響をより受けやすいため、大人以上に細心の注意を払ってください。

安心できる製品を選ぶためには、必ず信頼できるメーカーの製品を購入するようにしましょう。

信頼できるメーカーを見分ける基準は、CBD商品の検査を第三者機関に委ねて、その結果をきちんと公開しているかどうかが重要な基準です。

CBD商品を購入する際は、危険な物質が含まれていないかなど、公開しているデータを必ず確認するということが非常に大切です。

2.摂取量に注意しよう

CBDは重大な副作用がなく、摂取量も1日1,500mgという高用量を摂取しても、健康上の不都合が生じなかったという報告もされているほど安全性が高い成分です。
そのため、よほど過剰にCBDを摂取しない限り問題はないと言えます。※3

ただし、この報告はあくまでも成人の被験者において研究報告されたものです。

医薬品も子どもに投与する場合には、身体の大きさや年齢により、大人よりも投与量を少なく設定しますが、それと同じようにCBDも子どもに使用する場合には、最初は摂取量を少なくして様子を見ながら調整していく必要があります。

まずは一日10mgの少用量からCBD摂取を開始してみてください。
その後、少しずつ増やして効果が出るかどうかを観察してみると良いでしょう。
効果を感じ始めた時の用量が最適な用量ということになります。

まとめ

今回は、CBDを購入する際の年齢制限や子どもにCBDを摂取させることにおいての安全性や注意点について説明してきました。

多くのCBD商品は安全性が高く、法的に問題なく摂取できるため、通常未成年でも手軽に購入することができます。
しかし、摂取に必要な器具の購入に年齢制限がかかっていることから、未成年がせっかくCBD商品を購入したとしても、実際に摂取ができない商品もあります。

子どものCBD摂取に関しては、摂取している例はあるものの、子どもに対する安全性の確認がまだ不十分なため、少なくとも今の時点では自己責任で摂取することになります。
子どもに摂取させる際にも、CBD製品の品質や摂取量に十分注意してください。

今回説明してきたことを念頭に置き、製品の種類や品質などに注意しながら、それぞれに合ったCBD製品を選べるようになっていただきたいと思います。

【参考文献】
※1 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6487974/
※2 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6938286/
※3 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22129319/

この記事を書いた人

安藤 恵美のアバター 安藤 恵美 薬剤師/臨床試験コーディネーター

星薬科大学薬学部を卒業後、薬剤師国家免許を取得。横浜市の大型総合病院の薬剤部で、調剤・服薬指導業務を学んだあと、薬剤師や臨床試験コーディネーターとして勤務しながら、医療機関のソフトウェア開発やグラフィックデザインなどにも携わる。
結婚を機にアメリカにわたり、CBDについて知る。その後CBDを実際に試しながらCBDについて学ぶ。

現在は医薬品、サプリメントについて等、ヘルスケアに特化した薬剤師ライターとして活躍。同時に医療コンサルタントとして、オンラインで健康相談も行っている他、Webデザイナー、グラフィックデザイナーとして、企業やコミュニティーからの仕事も行っている。

目次