CBDに美容効果ある?肌・髪への効果・美容におすすめ商品を解説

CBDの健康・治療作用の恩恵を受けるため、多くの人がCBDを試していますが、最近はCBDの美容効果にも注目が集まっています。

美容と聞いて最初に何を思い浮かべるでしょうか。肌を美しくする効果をまずは思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、肌だけでなく、髪や体型を若々しく保つことも重要な美容効果です。

果たしてCBDは美容に対してどのような効果が期待できるのでしょうか。
この記事では、CBDに期待できる美容効果についてや美容におすすめのCBD製品などを紹介していきます。

CBDの全般的な効果や副作用の内容については、こちらの記事をご覧ください。
CBDの効果や副作用とは?効果を感じない場合の対処法も紹介

目次

美容効果も期待されているCBDとは?

CBDとは、様々な健康・治療効果が期待されている安全なサプリメントです。

CBDは、大麻草から抽出される成分の一つのため、大麻取締法違反や人をハイにさせる作用を連想してしまう人も中にはいると思います。
しかし、CBDは人をハイにさせる作用は全くなく、安全性が高いことがすでに証明されています。
もちろんCBDを購入・使用しても合法です。

大麻草の中の成分には、THCというCBDとは違う成分が含まれていますが、大麻取締法違反になったり人をハイにさせる作用があるのは、このTHCという成分です。

CBDもTHCも同じ大麻草から抽出される成分ですが、作用も構造も全く違うものなので混同しないようにしてください。

CBDの健康・治療効果に、世界中の人が期待し、多くの人がその恩恵を受けています。
中には、医薬品で治らなかった病気をCBDが解決したという例もあります。
そして今、驚くべき作用を持つCBDは、美容にも効果があると期待されています。

CBDに期待できる肌への6つの美容効果

まずはCBDの肌への美容効果から見ていきましょう。
CBDと美容にまつわる様々な研究結果を読み解きながら、肌に対して期待されるCBDの6つの効果を説明していきます。

1.皮膚の弾力性の改善

CBDには、肌への弾力性を改善する効果があると考えられています。

2019年に行われた皮膚疾患や皮膚の傷あとにCBD軟膏を塗布した海外の研究では、治療効果とともに皮膚の弾力性に関しても調査されました。その結果CBD軟膏は、肌の弾力性に効果があったということが示されました。※1

肌の弾力性は、美容においてとても重要な要素ですよね。弾力がない肌は、たるみやしわの原因になります。
年齢を重ねるにつれて、肌の弾力がなくなってきたと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

CBDにより肌の弾力性を改善させることができれば、しわやたるみを減らし、みずみずしく健康的な肌を取り戻すことが期待できます。
そのことから、アンチエイジングとしてCBDを活用する人もいます。

2.ストレス緩和によるアンチエイジング効果

CBDは、ストレスを軽減して老化などによってあらわれる肌のしわやくすみなどを目立たなくする効果があるとも言われています。

2013年に行われたCBDとマウスの不安軽減の海外の研究では、CBDが脳の海馬という部分において神経の再生を促進することで不安やストレスを軽減していると結論付けられました。※2

1993年には、11人のボランティアによって、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールとCBDの海外研究が行われました。
その研究の結果において、CBDを摂取するとコルチゾールの低下が見られたという結果になりました。※3

ここで一つ疑問がわくと思います。ストレスを改善することがなぜ美容効果に繋がるのでしょうか。

CBDによりストレスや不安が軽減されると、人はリラックスして過ごせるようになります。
リラックスをすると筋肉が緊張しない状態になり、血液やリンパ液が身体の中を流れやすくなるのです。

身体の巡りが良くなることで、肌細胞に栄養や酸素が行き渡るようになったり、老廃物が排出されやすくなったりし、結果としてしわやシミ、くすみの改善にもつながります。

ストレスは万病のもとと言われますが、美容においても大切な要素です。

3.抗酸化作用による肌トラブルや老化の予防

CBDは抗酸化作用があり、肌を酸化させる活性酸素を減少させる働きがあると言われています。

2020年に行われたCBDの抗酸化作用やエンドカンナビノイドシステム(ECS)(※)に関する海外での研究によれば、CBDに抗酸化作用がある可能性が示唆されました。

※ECSとは、体内の環境を一定に保とうと調節する機能のこと。
細菌やストレス、炎症、痛みなどにさらされても、回復し生きていけるのはECSが働いているからと言われている。
CBDは、ECSを活性化する働きがあると考えられている。

CBDは、ECSを活性化することにより、活性酸素や酸化ストレスを最小限に抑える働きがある可能性を秘めています。

活性酸素は、様々な細胞を攻撃することで老化や生活習慣病などの病気を引き起こす厄介な物質として知られています。
活性酸素が身体の中で増えることによって、それが酸化ストレスとなり、肌や組織など身体全体に悪影響を及ぼします。

CBDにより体内の活性酸素を減らすことができれば、細胞を守ることで若さを保ったり、病気を防ぐことで健康の面からも美容を追及することが期待できるでしょう。

4.睡眠改善による肌トラブルの予防

CBDには、睡眠の質を改善する効果があると言われています。

2019年のCBDと睡眠や不安に関する海外研究では、CBDが睡眠の質を改善できる可能性が高いことが示唆されました。※4

美容には良い睡眠をとることが重要ということは多くの人が知っていることだと思いますが、美容と睡眠にはどのような関係があるのでしょうか。

まずは、美容と睡眠に関わっている2つのホルモンについて説明していきます。

1.成長ホルモン

成長ホルモンは、入眠して3時間から4時間の間に分泌されるホルモンで、日中に受けた肌のダメージを修復する作用や、新陳代謝を活性化する働きがあります。

つまり、入眠後最低でも3時間から4時間は質の良い睡眠をとることが、肌にとって大切だと言えます。
不眠症だったり、眠りが浅くすぐに起きてしまう状態だったりすると成長ホルモンはあまり分泌されず、細胞のダメージを修復しづらい状態が続いてしまいます。

2.メラトニン

メラトニンは睡眠ホルモンと言われているホルモンで、成長ホルモンの分泌を促進させたり、強い抗酸化作用により身体の酸化ストレスを減らす働きがあると言われています。

メラトニンは夜間から睡眠中にかけて多く分泌されるホルモンです。
美容効果を高めるには良い睡眠を十分にとり、メラトニンの分泌を促進することが不可欠です。

CBDによって睡眠の質を改善できれば、成長ホルモンやメラトニンが十分に分泌されるようになり、肌を修復しやすくしたり、酸化ストレスを軽減したりすることによって美容効果を高めることが期待できます。

5.見えない肌の炎症緩和

CBDは、炎症を緩和する効果を持つ可能性があります。
2015年に行われたCBDと皮膚疾患に関する海外研究では、CBDが皮膚疾患の炎症を軽減すると結論付けられました。※5

最近、炎症を抑えることが美容のカギになると言われています。
ニキビアトピー性皮膚炎など目に見えた炎症が起こっていない限り、自分の肌には炎症は起こっていない、炎症なんて関係ないと多くの人が思っているのではないでしょうか。
しかし、実際はほとんどの人が軽度な皮膚の炎症を抱えているのだそうです。

肌の炎症は肌細胞を老化させて、肌のごわつきや弾力性の低下、乾燥を引き起こします
結果的には、シミやたるみの原因になってしまうため、炎症に対するケアが重要になってくるのです。

CBDの抗炎症効果は、湿疹やアレルギーなど肌に問題が起こっている人にとってはもちろんのこと、目に見えた炎症が起こっていない人にとっても抗炎症作用による肌の老化を防ぐ作用が期待できるでしょう。

6.ニキビの改善

ニキビを改善することも美容には大切なことです。
ニキビがあるせいで肌がきれいに見えないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

CBDにはニキビに対しての効果が期待できると言われています。
2014年に行われたCBDと皮脂細胞に関する海外研究では、CBDが皮脂の過剰分泌を抑えたことが示されました。※6

先ほど説明したCBDの抗炎症効果を合わせて考えると、CBDには皮脂の過剰分泌と炎症を抑える効果によりニキビを改善すると考えられます。

7.肌を保湿する効果

CBDには、肌を保湿する効果があることが期待されています。

2021年の海外の研究では、CBDをマウスの背中に14日間皮膚に塗布すると、皮膚のアクアポリン-3(細胞にある水を通過させる性質を持つたんぱく質)が増加し、皮膚の水分量が約1.3倍に増加したことが認められました。※7

この研究結果は、CBDに皮膚の保湿効果があることを示唆しています。CBDは、アクアポリン-3を増加させる作用を持つ化粧品素材として将来的な美容への応用が期待されています。

肌だけじゃない?CBDの美髪効果

髪をきれいに保つことも、美容に大切なポイントです。
髪型や髪色が違うだけでその人全体のイメージが変わるほど、髪の印象は周りの人にインパクトを与えます。
若々しくいるためには、健康で美しい髪を保つことが欠かせないと言えるでしょう。

CBDは肌への美容効果だけではなく、髪への美容・育毛効果もあると言われています。

カンナビスという医学雑誌に掲載された2021年の海外研究では、CBDを被験者の頭皮に塗布した結果、6か月間で髪の再成長が確認できたと報告されました。※8

Journal of Pharmacopunctureに掲載された研究では、CBDは、ホルモンを調節することで脱毛症を緩和する作用があることが示唆されました。※9

また、CBDには、オメガ3、オメガ6、オメガ9という髪のキューティクルに栄養を補給する脂肪酸が含まれています
CBDオイルで頭皮をマッサージすると、その栄養素が頭皮から吸収されて髪の健康や成長をサポートすることも分かっています。

もう一つ重要なこととして、CBDがECSを活性化することにより毛包の周囲の血流を改善するという報告があります。
血液循環を良くし、栄養を髪に届けることで、髪の成長や白髪の改善なども期待することができるでしょう。

さらに、肌への美容で説明したストレスの軽減や抗炎症効果も美髪効果を高められると言えます。

以上のことからCBDは髪に対する美容効果がある可能性が高いことが分かります。

髪が薄くなったり、痩せて細くなったり、白髪が増えたりするのを防ぐことができれば、健康的で若いイメージを保つことができます。

CBDのダイエットへの効果

体型を美しく保つことも重要な美容の一つです。

体型が整っていないせいで老けて見えたり、疲れて見えてしまうことも少なくありません。また、着たい服が似合うようになりたいとダイエットをしている人も多いのではないでしょうか。

実は、CBDはダイエット効果も期待されています。

2012年のCBDを使ったラットの海外研究では、CBDがラットの食欲を低下させることが報告されました。※10

2016年に行われた白色脂肪細胞(※)と褐色脂肪細胞(※)の海外研究では、CBDが白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変え、褐色脂肪細胞を促進する遺伝子とタンパク質を増強することが報告されました。※11

※白色脂肪細胞とは、エネルギーを蓄える作用があり、過剰になると糖尿病や心臓病などの生活習慣病を引き起こす可能性がある。
※褐色脂肪細胞とは、カロリーを分解させる働きがあり、肥満でない健康な人はこの褐色脂肪細胞が多いと言われている。

人体への実験までは進んでいませんが、CBDはダイエットをサポートし、若々しく健康的な体型を維持する可能性を秘めています

美容のために使いたいおすすめCBD製品

1.全身に作用するCBDオイル

CBDオイルは舌の裏側の血管から吸収させて摂取するCBD製品で、全身への作用があります。
顔だけでなく広範囲の肌の美容、ダイエットなどを目的とする場合にCBDオイルはうってつけの製品と言えるでしょう。

顔の一部や頭皮に塗り込んで使いたい場合には、オイルを直接塗り込むこともできます。
目的によって使い方を変えられるのも、CBDオイルのメリットと言えます。

ただし、CBDオイルを直接付けすぎると髪や肌がベタベタする原因にもなることもあるので、気を付けてください。

2.用途に合わせて使えるCBDコスメ

美容目的で作られたCBDを含む化粧品も多く販売されているので少し紹介します。

・モイスチャーローション
・アイクリーム
・フェイスマスク
・ヘアオイル
・シャンプー
・コンディショナー

これらの商品は、使いたい場所に塗布することによって局所的な効果が期待できます。
気になる部分を集中ケアしたい時におすすめです。

CBDと美容効果においてよくある質問

Q.CBDの肌への美容効果はどのような作用がありますか?

CBDの肌への美容効果は、皮膚の弾力性の改善、ストレスの緩和、活性酸素の減少、睡眠の質の改善、炎症の緩和、ニキビの改善作用、肌の保湿効果などが考えられます。

これらのCBDの作用が総合的に働くことによって肌をきれいに保つことが期待されています。

Q.CBDは髪への効果もありますか?

CBDは美髪効果もあると言われています。

CBDがホルモンを調節したり、血液循環を改善することによって栄養が髪に届くようにしたりすることによって、抜け毛を防いだり、髪の成長を促進したりする効果が期待されています。

髪への美容効果のためにCBDを使う場合は、直接頭皮に塗布できるCBDオイルやCBD化粧品として販売されているCBDのヘアオイル、または洗髪の際に使用できるCBDシャンプーやコンディショナーなどがおすすめです。

Q.CBDを美容に使う際にどのような製品がおすすめですか?

広範囲の肌の美容やダイエットを目的とするならCBDオイルを舌下摂取するのがおすすめです。

美容効果を特定の部分に期待する場合には、皮膚に直接塗布できるタイプのCBD製品を選ぶと良いでしょう。

インターネットのCBDの販売サイトやドンキホーテの店舗などを見ると、様々なCBD入りの化粧品が売られています。

顔用や髪用など目的別に購入することができるので、説明書などで効果を詳しく見てから購入してください。

【参考文献】
※1 A therapeutic effect of cbd-enriched ointment in inflammatory skin diseases and cutaneous scars
※2 The anxiolytic effect of cannabidiol on chronically stressed mice depends on hippocampal neurogenesis: involvement of the endocannabinoid system
※3 Effect of cannabidiol on plasma prolactin, growth hormone and cortisol in human volunteers
※4 Cannabidiol in Anxiety and Sleep: A Large Case Series
※5  Cannabidiol (CBD) and its analogs: A review of their effects on inflammation
※6  Cannabidiol exerts sebostatic and antiinflammatory effects on human sebocytes
※7 Cannabidiol Application Increases Cutaneous Aquaporin-3 and Exerts a Skin Moisturizing Effect
※8 Hair Regrowth with Cannabidiol (CBD)-rich Hemp Extract –A Case Series
※9 Regulatory Effect of Cannabidiol (CBD) on Decreased β-Catenin Expression in Alopecia Models by Testosterone and PMA Treatment in Dermal Papilla Cells
※10 Cannabinol and cannabidiol exert opposing effects on rat feeding patterns
※11 Cannabidiol promotes browning in 3T3-L1 adipocytes

この記事を書いた人

安藤 恵美のアバター 安藤 恵美 薬剤師/臨床試験コーディネーター

星薬科大学薬学部を卒業後、薬剤師国家免許を取得。横浜市の大型総合病院の薬剤部で、調剤・服薬指導業務を学んだあと、薬剤師や臨床試験コーディネーターとして勤務しながら、医療機関のソフトウェア開発やグラフィックデザインなどにも携わる。
結婚を機にアメリカにわたり、CBDについて知る。その後CBDを実際に試しながらCBDについて学ぶ。

現在は医薬品、サプリメントについて等、ヘルスケアに特化した薬剤師ライターとして活躍。同時に医療コンサルタントとして、オンラインで健康相談も行っている他、Webデザイナー、グラフィックデザイナーとして、企業やコミュニティーからの仕事も行っている。

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