【医師監修】CBNの効果効能とは?CBDとの違いや安全性についても解説

大麻由来成分であるCBDは近年日本においても注目を集めており、さまざまなところでCBD製品を目にする機会も増えてきました。

しかしCBDは大麻草に含まれる成分のごく一部であり、他にもさまざまな成分の効果が研究されています。

CBNは日本において使用が認められている大麻由来成分であり、睡眠導入効果をはじめ医療分野においても世界中で効果が期待されています。

今回はCBNについて、その効果・効能を詳しく解説します。CBDとの違いや安全性についてもまとめているため、CBNに興味がある方やCBD以外の成分を試してみたい方はぜひ参考にしてみてください。

目次

CBNとは?

CBNとは「Cannabinol(カンナビノール)」の略称で、CBDと同じく大麻草に含まれる成分(カンナビノイド)の一つです。CBN、CBD、THCは三大カンナビノイドと呼ばれています。

CBDやTHCと比べると認知度は低いですが、1989年に世界で一番最初に発見されたカンナビノイドです。

CBNはTHC成分が酸化・分解することによって生成されます。そのためCBNは通常、成熟して酸素、光、温度などの影響を多く受けた大麻草に多く含まれています。すでに抽出されたTHCからCBNを生成することも可能です。CBNはTHC由来ではありますが、作用や効果はTHCとは異なります

CBNは、CBDとも違います。実際に何が違うのか2つの違いについて見ていきましょう。

CBDとCBNの2つの違い

1.大麻草から取れる量が異なる

CBNはCBDやTHCと比べ、大麻草からとれる割合が非常に少ない成分です。全体の1%未満であり、希少なレアカンナビノイドとして知られています。

一方、CBDは大麻草からとれる成分として2番目に多く、主要カンナビノイドと呼ばれています。

CBNは希少であるため大量生産ができず、CBN製品はCBDと比べて価格が高くなっているのです。

2.体内での働きが異なる

CBNとCBDは体内での働きが異なります。

わたしたちの体には、生きていくための身体調節機能として「エンドカンナビノイドシステム」という機能が備わっています。この機能は体内で生成される内因性カンナビノイドと、全身に存在するカンナビノイド受容体の結合によって正常に働くのです。

CBDはさまざまな働きでエンドカンナビノイドシステムをサポートしますが、直接カンナビノイド受容体に結合することはありません

一方、CBNはカンナビノイド受容体であるCB1やCB2と結合し、直接働きかけるのです。そのため、症状によってはCBDよりも効果を感じやすい可能性があると考えられています。

また、日本では違法のTHCもカンナビノイド受容体に直接働きかけるという点では似ていますが、CBNとTHCでは与える作用は異なります。

CBNとCBDの違いについては以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご参照ください。

CBNとCBDの違いとは?どっちがいいの?作用・効果を徹底比較!

CBNの効果・効能とは?

近年、さまざまな研究においてCBNには以下のような効果・効能があることが明らかになってきました。

  • 鎮静(睡眠導入)効果
  • 食欲増進効果
  • 骨の成長を促進する効果
  • 緑内障治療
  • 抗菌効果
  • 鎮痛・抗炎症効果
  • 抗けいれん効果

このなかでも、特にCBNに特徴的な4つの効果について解説します。

1.鎮静(睡眠導入)効果

CBNには他のカンナビノイドよりも強い鎮静(睡眠導入)効果があるとされ、現在も多くの研究が行われています。

不眠症や寝つきが悪いなどといった症状に対し、CBNはスムーズに眠りに導き睡眠の質を改善する効果が期待できます。

米国の大麻研究企業であるSteep Hillの研究によると、2.5~5mgのCBNを摂取した場合、医薬品として処方される鎮静薬ジアパゼム(不安や緊張を和らげる薬)と同等の効果があると報告されています。

2.食欲増進効果

ラットを使った研究では、CBNには食欲増進効果があることが報告されました。食欲増進はTHCに特徴的な効果として知られていますが、CBNは精神作用がなく食欲増進効果が得られるためTHCの代替成分として、今後は医療などでの活用も期待されるでしょう。

食欲がなく体が弱っているなど、食欲を改善したい方への治療法としても効果的です。

3.骨の成長を促進する効果

CBNには骨組織の成長を促進する効果があることがわかっています。研究では、周辺の骨髄から骨幹細胞を呼び寄せることにより、骨折の治癒を早めるなど骨折治療にも役立つ可能性があると報告されています。

また、顎関節症のような関節の症状においても効果があることが示されています。

4.緑内障治療効果も期待されている

CBNには眼球内の圧力である眼圧を下げる効果があることがわかっています。そのため、眼圧が高い状態が続くことによって起こる緑内障の治療への活用も期待されているのです。

緑内障は眼圧が高い状態が続くことで視神経が障害され、視野が欠けて狭くなってしまう病気です。眼圧が正常値にも関わらず視神経が障害される正常眼圧緑内障というタイプもありますが、いずれも治療法は点眼薬や手術などで眼圧を下げることです。

現在アメリカの上場企業では、CBNを使った緑内障治療薬の開発が進められています。将来的には製品化され、CBNが積極的に緑内障治療に使われる可能性があります。

CBNはこんな人におすすめ

ここまでCBNの効果・効能を説明してきましたが「具体的にどんなときに、どんな目的でCBNを使用すればいいのか知りたい」という方も多いでしょう。

ここでは、CBNの使用をおすすめしたい悩みや目的についてまとめました。

睡眠の質を向上させたい

CBNにおいて特に期待できるのは睡眠導入効果です。

寝つきが悪い、眠りが浅い、朝すっきりと起きられないなど、不眠症や睡眠に関して悩みがある方にはCBNがおすすめです。

CBDにも睡眠をサポートする効果がありますが、CBNの睡眠導入効果はカンナビノイドの中でも特に強力であることがわかっています。眠りに導き、睡眠の質を向上させることが期待できます。

ゆったりとリラックスしたい

CBNにもCBDのようなリラックス作用が期待できます。鎮静効果もあるため、不安や緊張を抑えてゆったりとくつろぎたいときにはCBNがおすすめです。

夜の入浴後に摂取すればさらにリラックス効果を高め、そのまま自然と深い眠りにつくことが可能です。

CBDで思うような効果が得られなかった

カンナビノイドはそれぞれ体への働き方が異なるため「CBDではあまり効果を感じられなかったけれど、CBNは体に合う」という場合もあります。

かならずしもCBDよりもCBNのほうが効果が感じられるというわけではありませんが「CBDを使用しても、あまりピンとこなかった」という方は、CBNを試してみてもよいかもしれません。

特に、睡眠導入効果についてはCBDよりもCBNのほうが強い傾向にあります

CBNは合法?何故?CBNが安全である3つの理由

CBNは現在日本において合法です。そのため安心して使用できます。大麻取締法ではTHCのみが規制の対象となっています。

日本では海外と比較してCBN製品がほとんど流通しておらず、CBN自体の認識はまだまだ浅いですが、合法的に使える成分です。

CBNはTHCから発生する成分なので、違法性があるのではと心配する人もいるかもしれません。日本はなぜCBNを合法成分として認めているのでしょうか。

それは、CBNは安全性に問題がないからです。

高座渋谷つばさクリニックの院長である武井智昭先生は以下のように述べています。

武井智昭(高座渋谷つばさクリニック院長)

CBNはTHCが分解されて生成されましたが、THCの効力は弱く、重篤な副作用は現時点ではほぼ報告はありません。同時に、睡眠薬の常用に似た依存性や、向精神薬の投与によるハイと呼ばれる状態(躁転)になる事もほとんどありません。日本では違法薬物には相当していません。

それではCBNが安全である3つの理由について詳しく見ていきましょう。

1.副作用は多少あるものの軽度

CBNはCBDと同様に、重篤な副作用はないとされています。

CBNは研究数が少ないため副作用に関してもまだあまり知られていませんが、カンナビノイドの一般的な副作用である眠気、頭痛、下痢、便秘などの軽度な症状が出る可能性があります。

CBNを初めて摂取する場合やまだ慣れないうちは、少量ずつ様子を見ながら使用しましょう

2. 依存性や中毒性はない

CBNには依存性や中毒性はありません。THCのような向精神作用も起こさないため、さまざまな症状や病気に対する治療薬として、医療分野での期待も高まっています。

CBNの効果の一つとして鎮静作用があります。不安症状や不眠症状でよく処方されるベンゾジアゼピン系向精神薬にも鎮静作用がありますが、ベンゾジアゼピン系向精神薬鎮静薬には、依存性や離脱症状(薬物などの使用を中止することで起こる病的なリバウンド症状)が起こるという問題点があります。

CBNにはベンゾジアゼピン系向精神薬のような依存性や離脱症状はありません。そのため、今後研究が進めば既存の鎮静剤に代わり安心して使用できる治療薬としての可能性もあります。

3.ハイになる(キマる)ことはない

「キマる」とは、精神作用のある薬物を摂取することによって酩酊状態になることです。THCには向精神作用があるため、多幸感が得られたりハイになったりといわゆる「キマる」と呼ばれる状態をもたらします。

CBNはTHCが分解されることによって生まれる成分ですが「キマる」ことはありません。精神作用はTHCの10分の1程度と言われており、これまで医療分野においてTHCの精神作用がネックであった症例においても役立つことが期待されています。

コストや効果面でもCBD配合の製品がおすすめ

CBNは希少な成分であるためCBN単体の製品は少なく、CBD製品にCBNを配合している製品が多くなっています。

CBDと混ぜることでコストが抑えられることに加え、CBDとCBNの相互作用であるアントラージュ効果も期待できるため、CBNを初めて使用する場合はCBD配合の製品がおすすめです。

購入する際は、信頼できるメーカーでCBDとCBNの含有量がきちんと記載されている製品を選びましょう。

例えば、米国のCBD製品メーカーであるHemp Baby社が販売するグミには1粒あたりCBD15mg/CBN3mg、英国のCBD製品メーカーであるNaturecan社のオイル(40%)には1滴あたりCBD12.5mg/CBN4mgが配合されています。

まとめ

CBNはTHCが分解されることによって生成される成分ですが、日本において合法であることに加えて、依存性や中毒性はありません

大麻草からとれる割合が全体の1%未満と非常に希少であり、CBDと比較して価格が高いという特徴があります。

CBNの効果としては鎮静(睡眠導入)効果や食欲増進効果が認められており、眼圧を下げる効果から緑内障治療への活用も期待されています。

CBDとは体内での働きが異なるため、CBDで思うような効果を感じられなかったという方はCBNを試してみてもよいかもしれません。CBDとの違いやCBNについてよく理解したうえで、日々の生活にCBNを取り入れてみましょう。

この記事を書いた人

[監修]武井智昭のアバター [監修]武井智昭 高座渋谷つばさクリニック院長

2002年 慶應義塾大学医学部卒業。2002年から2004年まで慶応義塾大学病院研修医。2004-2011 平塚共済病院 内科・小児科医長。2012年より神奈川県内のクリニックを経て、2017年なごみクリニック院長、2020年高座渋谷つばさクリニック院長(内科・小児科・アレルギー科)

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