ニキビへのCBDクリーム・オイルの効果とは?CBDバームはニキビ跡も?

ニキビへのCBDクリーム・オイルの効果

ニキビは、顔や背中などに赤いブツブツができる皮膚の疾患です。
多くは思春期に見られますが、思春期を過ぎた人でも身体の状態や食生活によってはニキビができることがあります。

ニキビはどんな人にでも起こり得る皮膚トラブルなので、できたとしてもさほど気にしないで自然に治るのを待つという人もいるでしょう。

しかし、放っておいてニキビの数が増えたり、症状が悪化したりすると治療が必要になることもめずらしくありません。
また、症状が長引いたり、引っ掻いたりしてしまうと、たとえニキビが治っても跡になって残ってしまうこともあるので、できるだけ早く治療をした方が良い場合もあります。

この記事では、CBDとニキビに対する治療・予防効果やニキビ跡への効果、ニキビに使うのにおすすめのCBD製品などについて説明していきます。

CBDの全般的な効果や副作用の内容については、こちらの記事をご覧ください。
CBDの効果や副作用とは?効果を感じない場合の対処法も紹介

目次

そもそもニキビの原因って何?どうやって治すの?

ニキビは、毛穴に詰まった皮脂や古い角質や、免疫力が低下することによるニキビ菌の繁殖が原因で起こります。

皮脂などが毛穴に詰まったり、免疫力が低下したりする理由は様々ですが、主に生活習慣やホルモンの乱れ、ストレスなどが関係しています。

ニキビの治療は、ニキビの原因を取り除くことと、起きてしまったニキビの炎症を抑えることが基本です。
生活習慣を改善したり、医薬品を使って治療したりしながら、ニキビの症状を改善させていきます。

具体的にどのような治療をするのかを見ていきましょう。

生活習慣を改善することでのニキビ治療

ニキビは生活習慣や食生活の乱れから発生しやすくなります。

例えば、食生活が乱れると栄養バランスが崩れ、皮脂の分泌が過剰になる原因になります。
睡眠不足の状態が続けば、皮膚代謝に悪影響を及ぼし、結果として古い角質が毛穴に詰まる原因を作ってしまいます。

また、過剰なストレスもニキビを悪化させる原因の一つです。
身体がストレスに対抗しようと炎症を抑制する成分を大量に消費した結果、肌トラブルを起こしている炎症を抑えられなくなってしまい、ニキビができるのです。

生活習慣を改善することでのニキビ治療は、ニキビの根本的な原因となった生活習慣の乱れを改善することでニキビ改善を目指します。
食生活を見直して必要なビタミンを摂ったり、睡眠を十分にとったり、ストレスを少なくするような生活を整えることが、ニキビ治療につながります。

医薬品を使ったニキビ治療

医薬品を使ったニキビ治療には大きく分けて2つあり、塗り薬での治療と飲み薬の治療があります。

塗り薬を用いた治療では、ニキビが起きている部分に医薬品を塗布することにより、ニキビの原因菌の増殖を抑制したり、毛穴のつまりを取り除いたりすることでニキビを治療します。

飲み薬を用いた治療では、全身においてニキビ菌の増殖を防いだり、皮脂の過剰分泌や角質異常を抑制したり、必要な栄養素を補充して足りないビタミンを補ったりしながらニキビを改善していきます。

このように医薬品を使ったニキビ治療は、ニキビを悪化させている原因を、薬により取り除いて治療していきます。
生活習慣の見直しをしてもニキビが改善しない場合は、医薬品を使うことが多いです。

CBDはニキビに効果がある?

今までの研究からCBDは、ニキビへの効果が期待できると言われています。
研究結果が示すニキビに対する2つの作用について説明していきます。

1.過剰な皮脂を抑制する作用

ニキビが起こる原因の一つは、過剰な皮脂による毛穴の詰まりです。
CBDは、皮脂が過剰に分泌するのを防ぐ作用があり、ニキビを改善すると言われています。

2014年の海外研究において、皮脂を作り出す細胞である皮脂細胞と、それに対するCBDの効果を調べた研究が行われました。その結果として、CBDが皮脂細胞からの皮脂の過剰分泌を抑えたことが報告されました。※1

この研究結果から、CBDが皮脂の過剰分泌を抑えることにより、ニキビを改善させる可能性があることが分かります。

過剰な皮脂を抑えるメリットは、実はニキビ改善だけではありません。
皮脂の過剰分泌を抑えられれば、肌がさっぱりして快適になったり、清潔感が増したりするメリットもあります。
ニキビに悩んでいなくても、油分の多い皮膚は本人にとって不快に感じることがあるからです。

つまりCBDはニキビ肌だけではなく、ニキビができていないオイリー肌も改善することが期待できるということです。

2.炎症を軽減する作用

ニキビは、毛穴の中が炎症を起こすことによって悪化し、痛みが増したり、赤みが強くなったりします。

先ほど紹介した2014年の海外研究では、CBDに抗炎症作用があることも示唆されました。
CBDが細胞内で炎症性サイトカイン(※)の活性を防ぎ、炎症を抑えることができたと報告されています。

※炎症性サイトカインとは、免疫に関与するもので、外部から細菌やウイルスが入ってきたときに、それらを撃退するために炎症を促進する働きを持つ

サイトカインを減らすことができれば、ニキビのような吹き出物を防ぐことができますし、ニキビによる不快な痛みや赤みも軽減させることができます。

このようにCBDは、過剰な皮脂の分泌を抑えることと、サイトカインを減らし炎症を防ぐという2つの作用によりニキビを改善できると考えられています。

ただし、CBDとニキビの十分な研究が行われていないため、CBDの抗ニキビ作用を証明するためには、さらなる研究が必要です。
今までの研究からCBDがニキビを改善できる可能性は高いため、今後の研究に期待しましょう。

CBDはニキビ跡にも効くの?

ニキビに悩まされている人が不快に思っているのは、ニキビの症状だけではありません。
ニキビが治った後に残るニキビ跡を何とかしたいと思っている人も多いのではないでしょうか。

CBDがニキビ跡への効果は証明はされてないのが実情ですが、効果を示唆するような研究結果は出てきています。

La Clinica Terapeuticaというジャーナルに、アトピー性皮膚炎などで残った跡にCBD軟膏を1日2回、3か月患部に用いた研究が掲載されました。
その研究ではCBD軟膏を塗り続けた3か月後、皮膚の弾力性や水分量が、研究前の肌に比べて大幅に改善した結果が報告されました。

2019年の海外研究では、CBDの抗酸化作用と抗炎症作用の研究が行われました。
その研究によると、CBDには強力な抗酸化物質が含まれていて、肌を保護する作用があることが分かりました。

CBDを塗った部分の肌の質感や色調が、時間が経つにつれて整えられるという結果になりました。※2

これらの研究は小規模で行われていることや、ニキビに対しての研究ではないため、CBDがニキビ跡を改善する証明はできていない状態ですが、これらの研究結果はCBDがニキビ跡を減らし、肌状態を改善できる可能性を示しています。

ニキビにおすすめのCBD製品とは?

CBD製品には様々な種類があります。
その中でニキビにおすすめのCBD製品が、どのようなものなのか迷ってしまう人もいると思います。

この項目では、口から摂取する全身作用があるCBD製品と、患部など特定の場所に使用するタイプのCBD製品に分けてCBDのおすすめの製品を見ていきたいと思います。

ニキビを身体の内側から作用させるCBDオイル

全身作用があるCBD製品でおすすめの製品は、CBDオイルです。
CBDオイルは通常、舌の下に置き、舌の裏側にある太い血管から吸収させることで摂取します。

CBDオイルは、CBDが直接血管に入ることができるため、吸収率が高いことがメリットです。
舌下から吸収されたCBDオイルは全身に広がっていくことから、特定の場所のニキビだけでなく、全身の皮脂分泌の異常や炎症に対しての効果が期待できるというメリットもあります。

CBDオイルのメリットは他にもあります。
全身作用があることから、ニキビ治療だけでなく、ニキビ予防にも使うことができます。
また、CBDオイルを直接ニキビに塗って使用することも可能なので、炎症を改善する目的で悪化した部分に塗り込むこともできます。

ニキビにワンポイントで使えるCBDクリーム・バーム

ニキビにおすすめなのは塗るタイプのCBDです。
患部に塗ることができるCBDバームや、CBDクリーム、CBDパッチ、CBD含有の保湿剤、CBDのフェイスマスクなどがあります。

CBDバームはクリームは患部に塗り込んで使い、CBDパッチは患部に貼付して使います。
ニキビの範囲が狭かったり、炎症の酷いところに使うのがおすすめです。

CBDの保湿剤やフェイスマスクは顔全体の皮脂分泌の過剰を抑えたい時や、予防におすすめの製品です。
顔全体がベタベタしていてすっきりさせたい時などに使うと良いでしょう。

CBD製品を選ぶときは、ニキビの症状や範囲の広さなどを観察し、目的により自分に最適な製品を選んでください。

まとめ

今回は、CBDとニキビ症状・ニキビ跡の改善について中心に説明してきました。

ニキビの原因は、毛穴に詰まった皮脂や、古い角質、免疫の低下によるニキビ菌の繁殖が原因です。
ニキビの一般的な治療は、生活習慣を改善することでニキビの根本的な原因を取り除いたり、医薬品をつかってニキビを悪化させている原因を取り除いたりすることで治療します。

CBDには、ニキビに対して効果があると言われています。
CBDのニキビ改善作用には、過剰な皮脂を抑制する作用と、炎症を軽減する作用の2つがあると考えられています。

また、CBDにはニキビ症状だけでなく、ニキビ跡を改善する作用もあることが報告されています。
CBDのニキビ症状やニキビ跡に対する改善作用を証明するためには、これからさらなる研究が必要ですが、CBDに抗ニキビ作用が証明される可能性は十分にあると考えられるでしょう。

ニキビにおすすめのCBD製品は、全身作用のあるCBDオイルや、外用タイプのCBDバームや、CBDクリーム、CBDパッチ、CBD含有の保湿剤、CBDのフェイスマスクです。

それぞれの製品に特長があるため、自分のニキビ症状や範囲の広さなどを見ながら、自分にとって最適な製品を選ぶことが大事です。

【参考文献】
※1 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4151231/
※2 https://www.mdpi.com/2076-3921/9/1/21

この記事を書いた人

安藤 恵美のアバター 安藤 恵美 薬剤師/臨床試験コーディネーター

星薬科大学薬学部を卒業後、薬剤師国家免許を取得。横浜市の大型総合病院の薬剤部で、調剤・服薬指導業務を学んだあと、薬剤師や臨床試験コーディネーターとして勤務しながら、医療機関のソフトウェア開発やグラフィックデザインなどにも携わる。
結婚を機にアメリカにわたり、CBDについて知る。その後CBDを実際に試しながらCBDについて学ぶ。

現在は医薬品、サプリメントについて等、ヘルスケアに特化した薬剤師ライターとして活躍。同時に医療コンサルタントとして、オンラインで健康相談も行っている他、Webデザイナー、グラフィックデザイナーとして、企業やコミュニティーからの仕事も行っている。

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