【医師監修】CBDで睡眠の質向上!不眠症への効果や商品選びの3つポイントを解説

「最近寝付きが悪い」
「朝になってもすっきり起きられない」
な、睡眠に関する悩みを抱えている方は、CBDが睡眠の質改善に役立つかもしれません。

大麻由来成分であるCBDは、不安やストレスを緩和する作用があり、不眠や睡眠の質改善に効果が期待されています。

本記事では、CBDが不眠や睡眠障害に効果的な理由から睡眠改善に効果的なCBD商品の選び方まで詳しく解説します。

CBDの睡眠に対する効果が気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

CBDの全般的な効果や副作用の内容については、こちらの記事をご覧ください。
CBDの効果や副作用とは?効果を感じない場合の対処法も紹介

目次

日本人の約4割が睡眠の質に満足していない

「毎日の睡眠に満足している」と自信を持って言える方は、どの程度いるでしょうか。

厚生労働省の調査によると、睡眠の質の状況として「日中、眠気を感じた」と回答した割合は男性で37.7%、女性で43.0%でした。
また、男女ともに20代〜50代の30%以上が「睡眠時間が足りなかった」と回答しています。

これらの結果から、日本において十分な睡眠時間を確保できていない、あるいは睡眠の質に満足していない人が多いことがわかります。

日本人は世界と比較しても睡眠時間が短い

各国の睡眠時間を比較した調査によると、日本人の睡眠時間は男女ともに8時間以下と世界の中でも短い結果となっています。

また、厚生労働省が20歳以上の成人に行った別の調査によると、睡眠時間が6時間未満の人は男性で37.4%、女性で41.2%にものぼりました。

睡眠時間が短かったとしても、日中の生活に支障がなければ不眠症ではなく大きな問題はありません。
しかし、睡眠時間が6時間未満のうち、最近1ヵ月の間に「日中、眠気を感じた」という人の割合は男性で44.5%、女性で48.7%と非常に多くなっています。

慢性的な睡眠不足は心身の健康に影響を及ぼす

睡眠不足は、日中の眠気や集中力・意欲の低下、疲れやすさ、記憶力の減退などといった精神機能の低下を引き起こします。

また、慢性的に睡眠不足や睡眠障害(寝付きの悪さや眠りの浅さなど)が続いた場合、体内のホルモン分泌や自律神経のバランスにも影響を与え、糖尿病や高血圧、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症などの心臓病)といった生活習慣病にかかるリスクが高くなります。

忙しい日々の中、睡眠に対してはあまり関心が向かなくなりがちですが、睡眠不足や睡眠障害は私たちの心身の健康に大きな影響を及ぼすのです。

不眠症や睡眠障害の原因とは?

不眠症とは、寝付きの悪さや夜中に目が覚めてしまうなどの睡眠障害が1ヵ月以上続き、日中に集中力低下や体のだるさなどの不調を自覚する状態です。

本項目では、不眠症や睡眠障害を引き起こす原因について解説します。

1.ストレスや緊張

ストレスや緊張状態にあると自律神経が乱れ、交感神経が優位になります。
すると、脳が興奮状態になることによって寝付きが悪くなったり、眠りが浅く夜中に何度も目が覚めたりしてしまうのです。この時、睡眠時間が確保できたとしても、睡眠の質が低下することで「あまり寝た気がしない」という状態になります。

一般的に、真面目で神経質な性格の人ほどストレスを感じやすく、睡眠に対してもこだわりやすいため不眠になりやすい傾向があると言われています。

また、ストレスとは精神的なものに限らず、暑さや寒さ、騒音など環境面でのストレスも睡眠を妨げる原因の一つです。

2.生活リズムの乱れ

夜更かしや昼夜逆転の生活、深酒、深夜の食事・暴飲暴食、過度なダイエットなど、不規則な生活習慣や生活リズムは自律神経のバランスを崩し、不眠症を引き起こす原因となります。

また、日本人の約2割は深夜業務(夜勤)に従事しています。
夜勤は体内時計や生活リズムが乱れやすく、睡眠に影響を及ぼしやすい生活習慣であるといえます。

体内時計の乱れは不眠だけでなく、血圧やホルモン分泌にも影響するため、高血圧や糖尿病などといった生活習慣病の発症や悪化のリスクに繋がると考えられています。

3.カフェインなどの刺激物

コーヒー・紅茶などに含まれるカフェインやたばこのニコチンなどの刺激物によっても、睡眠は妨げられます。

カフェインには覚醒作用があるため、寝付きが悪くなったり、眠りが浅くなったりと睡眠の質が低下します。
また、利尿作用によってトイレの回数が増えるため、ぐっすりと眠ることができなくなるのです。
良質な睡眠のために、夕方から就寝前までは、カフェインの摂取を控えましょう。

加えて、寝る前のたばこも不眠の原因となってしまいます。
ニコチンを摂取するとアドレナリンの分泌が増加することにより、交感神経が優位になって脳が覚醒するためです。

CBDが睡眠の改善に効果的な3つの理由

不眠症を改善し睡眠の質を高めることは、日中のパフォーマンス向上だけでなく生活習慣病の予防に寄与するなど心身の健康にとって大きなメリットがあります。

本項目では、大麻由来成分であるCBDが、不眠症や睡眠の質改善に効果的な3つの理由について解説していきます。

1.エンド・カンナビノイド・システム(ECS)との関係

CBDが睡眠を改善する理由を理解するには、CBDとエンド・カンナビノイド・システム(ECS)との関係を理解しておく必要があります。

ECSは、人間が生きていくために必要な調節機能であり、食欲や痛み、免疫、感情など心身の恒常性を維持しています。
睡眠も例外ではなく、ECSによってバランスが保たれているのです。

私たちの体調のバランスを保つECSですが、ストレスなど外部からの刺激を受けることで正常に作用しなくなり、「カンナビノイド欠乏症」と呼ばれる心身の不調を引き起こします。

CBDは、ECSの働きを正常に戻すことができるため、体全体のバランスを整えて睡眠改善をサポートするのです。

2.リラックス作用やストレス軽減効果

不眠の原因として、ストレスや不安、緊張なども挙げられます。
CBDには、リラックス作用やストレス軽減効果が認められているため、これらの症状を緩和して眠りをサポートする働きが期待されています。

2019年に発表されたアメリカの研究によると、CBDの投与を行ったところ、1ヵ月という短い期間で79.2%の被験者が不安の軽減を自覚し、66.7%の不眠が軽減したと報告されています。

また、CBDには痛みを和らげる作用もあるため、体の慢性的な痛みによる不眠にも効果が期待できるでしょう。

CBDのリラックス効果については、以下の記事でも詳しく解説していますのであわせてご参照ください。→CBDの効果や副作用とは?効果を感じない場合の対処法も紹介

3.自律神経のバランスを整える

自律神経には、心身の活動を活発にさせる交感神経とリラックスさせる副交感神経があります。

ストレスや緊張、自律神経の乱れなどによって睡眠時に交感神経が優位になってしまうと、脳や体がリラックスできず不眠や睡眠障害を起こしやすくなります。

CBDは、体内のホルモン分泌に作用して、副交感神経を優位にさせる働きがあることが分かっています。
また、CBDによってエンド・カンナビノイド・システム(ECS)のバランスが整うことで、自律神経の乱れも整いやすくなるのです。

睡眠薬との違いは?|CBDを睡眠改善目的で使う3つのメリット

CBDには、睡眠薬にはないメリットや効果が期待できます。
本項目では、CBDを睡眠改善目的で使用する3つのメリットについて解説します。

メリット1.副作用が少ない

CBDの副作用として挙げられるのは、口の渇きや強い眠気、ふらつき、吐き気などです。

「副作用があるのなら安全性が低いのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、店頭で気軽に購入できる風邪薬や頭痛薬などを含め、どんな医薬品にも必ず副作用があります。

それらと比較しても、CBDの副作用は軽度で人体の健康に対してリスクが少ないことが特徴です。

吐き気はCBDの摂取量が増えることで起こりやすくなるため、摂取量を減らす、または摂取後に水を飲むことで症状を軽減できます。

メリット2.処方箋が必要ない

CBDは睡眠薬のように、医師の診察や処方箋は必要ありません

ネット通販や百貨店、専門店などで気軽に購入できます。
最近では、大型ディスカウントストアであるドン・キホーテでも、CBD製品を取り扱っている店舗が増えてきました。

店舗数は多くないですが、CBD製品の専門店ならば知識豊富なスタッフに相談しながら商品を選ぶことが可能です。

NECARA編集部
CBDが日本の睡眠外来で処方されることはまだありませんが、数々の論文で睡眠への効果が指摘されており、今後に期待されています。

睡眠薬もCBDもそうですが、体にあうあわないは個人差がありますので、あうものを見つけられたらいいと思います。

メリット3.睡眠改善以外に他の効果も期待できる

CBDに期待できるのは、睡眠改善だけではありません。
リラックス作用やストレス緩和、慢性的な痛みの軽減、皮膚に対する抗炎症・抗酸化作用など様々です。

痛みに関しては、頭痛生理痛、PMS(月経前症候群)などにも効果があると言われています。

睡眠に対する悩みだけでなく、心身の多くの不調や悩みに対応できることは大きなメリットと言えるでしょう。

睡眠改善に効果的なCBD製品と使用方法は?

CBD製品には様々な種類があるため、初心者の方はどの商品から試したら良いのか悩んでしまうでしょう。

本項目では、睡眠改善に効果的なCBD製品とそれぞれの使用方法について詳しく解説します。

1.CBDグミ

CBDグミとは、お菓子のグミにCBDが含まれている製品です。
手軽に摂取できること、摂取量が調整しやすいことから、CBDを初めて使用する方にもおすすめです。

持ち運びにも便利なため、「旅行などで環境が変わると寝付けない」という方にも良いでしょう。

グミを摂取する際は、効果を感じるまでに約1時間ほど時間がかかるため、寝る前のリラックスタイムに摂取してください。

また、グミを咀嚼している際は口の中で舐めて溶かしたり、砕いて舌下にとどめたりすると口内や舌下の毛細血管から直接CBDが吸収されるため、よりCBDの吸収率が上がります。

CBDグミについては、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご参照ください。
CBDグミとは?効果は?違法なの?選び方・食べ方まで徹底解説!

2.CBDオイル

CBDオイルは、MCTオイルやオリーブオイルなどにCBDを配合したオイルです。

舌下摂取と呼ばれる、舌下にオイルを垂らす方法でCBDを摂取します。
グミと同様、手軽に使用できることから、オイルは初心者の方にもおすすめの製品です。

具体的な摂取方法としては、舌下にオイルを垂らした後は飲み込まず、そのまま60秒ほど舌下にとどめます。
舌下に直接垂らすのが難しい場合は、ティースプーンに垂らして舐め取るようにしてください。

舌下に垂らすことでオイルは消化器官を経由せず直接毛細血管からCBDを取り込めるため、30分ほどで効果が表れます。

効果の体感までに時間を要さないため、寝る前のリラックスタイムや布団に入る前のタイミングで摂取すると良いでしょう。

CBDオイルについては、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご参照ください。
CBDオイルとは?日本で合法?効果・選び方・摂取量を徹底解説!

睡眠の質を向上させるCBD商品選びのポイント3つ

睡眠の質を向上させるためにCBDを使用する際、どのような点に注意して商品を選べば良いのでしょうか?

本項目では、CBD商品選びの3つのポイントを解説します。

1.高濃度のCBD製品を選ぶ

睡眠改善目的でCBDを使用する場合、高濃度のCBD製品がおすすめです。
目安として、オイルであれば濃度10%以上、グミであれば1粒の含有量が25mg以上を選ぶと良いでしょう。

最初はオイル3〜5滴、あるいはグミ1粒からスタートし、自分の身体に対する効果を観察しながら少しずつ摂取量を増減してください。

その理由としてはCBDの二相性が挙げられます。
低~中容量の摂取で覚醒作用、高用量の摂取で鎮痛、誘眠作用が得られるという特徴があるためです。

2.CBD抽出方法の違いを理解しておく

CBDは、抽出方法によって種類と効果が異なります
商品を効率よく選ぶには、抽出方法による違いを理解しておくことが大切です。

現在、日本で多く流通している製法はアイソレートとブロードスペクトラムですが、結論から言うと、CBDの効果を高めるにはブロードスペクトラムのCBD製品がおすすめです。

ブロードスペクトラムについて以下の記事で詳しく解説しています。こちらもご参照ください。

ブロードスペクトラムCBDとは?フルスペクトラム・アイソレートとの違い

まず、アイソレートとは大麻草に含まれる様々な成分(カンナビノイドと呼ばれる)から、CBDのみを99%の純度で抽出したものです。

一方、ブロードスペクトラムとは、CBDに加えてTHCを除くカンナビノイドが1つ以上含まれています。

CBD以外のカンナビノイドにも、私たちの心身の健康をサポートする様々な働きや効果を持っています。
また、CBDやカンナビノイドはそれぞれ単体で摂取するよりも、複数を同時に摂取したほうがより優れた効果が得られるという「アントラージュ効果」という特徴があるのです。

アントラージュ効果については、こちらの記事でより詳しくまとめています。本記事と併せてぜひご覧ください。
アントラージュ効果とは?CBDの作用をより高める方法を解説!

これらの理由から、CBDの抽出方法はブロードスペクトラムをおすすめします。

3.第三者機関による成分検査が行われている商品を選ぶ

CBD商品を選ぶ際は、信頼できるメーカーの提供している信頼性の高い商品を選びましょう。

その目安として重要なのは「第三機関による成分調査の証明書(COA:Confirmation Of Analysis)」です。

日本で手に入るCBD商品の中には、ごく一部ではありますが、違法成分であるTHCが含まれている、もしくはCBDがほとんど含まれていないなどといった粗悪な商品も販売されています。

COAを確認する際には、CBDの含有量・THCの有無・有害な不純物の有無に注目しましょう。

Necaraから睡眠におすすめのCBD商品

Necaraが睡眠時におすすめするCBDグミとCBDオイルをご紹介します。

CBDグミ:roun CBN CBD グミ 10粒

CBNはCBDに並んで有名なカンナビノイドです。CBDよりもリラックス効果が高いところに特徴があります。こちらの製品はグミ形式でCBNをCBDと共に摂取できます。そのため、アントラージュ効果が期待でき、オイルやカートリッジよりも摂取効率が高いため、寝る時などにおすすめです。

CBDオイル:ENDOKA(エンドカ) カプセルヘンプオイル 300mg CBD

デンマーク発のCBD業界におけるパイオニア的な商品です。CBDの他、CBD、CBG、CBN、テルペン類も配合されています。オイルがカプセルに入った形の商品ですが、カプセルはグルテンフリーで100%植物成分からできているオーガニックな製品となっています。その品質の高さから国内外の医療機関でも多く利用されています。

まとめ

日本において不眠や睡眠の質で悩んでいる人は多く、その原因としてはストレスや生活リズムの乱れなどが挙げられます。

CBDはリラックス作用やストレス緩和効果に優れていることから、私たちの睡眠をサポートする働きが期待できます。
また、睡眠に対する効果に限らず、頭痛や生理痛などの痛みを軽減する抗炎症・抗酸化作用などといったその他の効果も期待できることがメリットです。

不眠症や「寝付きが悪い」「眠りが浅い」などといった睡眠障害は、慢性化すると心身の不調や生活習慣病の原因となる可能性もあります。

辛い睡眠の悩みは、先述の通り睡眠の質改善に役立つCBDで解決できるかもしれません。
本記事を参考にしながら、日々の生活にうまくCBDを取り入れていただければ幸いです。

この記事を書いた人

[監修]伊藤有毅のアバター [監修]伊藤有毅 柏メンタルクリニック

■所属
柏メンタルクリニック
■保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

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