【医師監修】CBDやCBDオイルに含むテルペンとは?CBDとの関係もわかりやすく解説

CBD製品を選ぶ際などに、ここ最近「テルペン」という言葉をよく目にするようになりました。

「なんとなく良さそうな成分というのはわかるけど、テルペンって結局どんなもの?」
「テルペンについて調べてみたけれど、あまりピンとこなかった」
という方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、テルペンとCBDとの関係についてわかりやすくまとめました。

・そもそもテルペンとは何か
・テルペンの効果
・テルペンとCBDの関係
・ヘンプに含まれる代表的なテルペン
等を詳しく説明しているため、ぜひ参考にしてみてください。

目次

テルペンとは?

そもそも「テルペン」とは一体何でしょうか?

意外に思うかもしれませんが、実はテルペンは私達にとって身近な成分の一つです。
ここでは、テルペンについて詳しく解説していきます。

天然由来の香り成分

テルペンとは、植物や果物などに含まれる100%天然由来の香り成分です。自然界にある強い香りの多くはテルペンによるものであり、植物において虫や草食動物を寄せ付けなかったり、菌類から身を守ったりといった役割を果たしています。

テルペンは決して特別な成分ではありません。果物や野菜、スパイス、ハーブなど、私達の身近にある幅広い植物に含まれており、基本的に食べても問題がないことが認められています。例えば、ライムやオレンジ、ライムなどの柑橘系のフルーツにもテルペンが多く含まれています。

自然界には約2万種類以上のテルペンが存在していると言われ、多くの植物には1種類だけでなく複数のテルペンが含まれているのです。

ヘンプにも含まれている

植物であるヘンプ(大麻草)にも、もちろんテルペンは含まれており、200種類以上あることがわかっています。

それぞれのテルペンには異なる効果や働きがありますが、どの種類のテルペンがどのくらい含まれているかはヘンプの品種によって異なります。

テルペンの効果とは?

ここまで、「テルペンは植物に含まれる天然由来の香り成分」ということを説明してきました。それでは、テルペンには具体的にどのような効果があるのでしょうか?

テルペンには、リラックス効果、血圧を下げる効果、鎮痛・抗炎症効果などがあり、植物だけでなく、私達人間の健康にとっても役立ちます。

それぞれの効果について詳しく見ていきましょう。

リラックス効果

テルペンの香り成分が神経系や免疫系などに働きかけることで、気持ちを落ち着かせるリラックス効果やストレス解消効果があります。

例えば、レモンやオレンジなど柑橘類の香りですっきりとした気分になるのは、テルペンの香気成分によって脳内でリラックス状態の時に発生するα波が出るためであると言われています。

テルペンのリラックス効果は、私達の身近なところではアロマテラピーや香水などにも広く使われています。

血圧を下げる効果

スギやヒノキなどといった木の香りを嗅いで、心が落ち着いた経験がある方は多いと思います。これらの木の香りや森林浴には、リラックス作用があることが知られています。

実験においてもスギの香りによるリラックス効果で、血圧と血流量が下がることが報告されました。

鎮痛・抗炎症効果

テルペンの中には痛みを抑える鎮痛作用や、炎症を抑える抗炎症作用を持つものがあると報告されています。また、これらのテルペンの働きは、抗炎症疾患や自己免疫疾患の治療にも期待されています。

テルペンとCBDにはどんな関係がある?

CBDの効果をより効率よく得るためには、テルペンの存在が重要になってきます。本稿では、テルペンとCBDとの関係について詳しく解説します。

前提|アントラージュ効果とは?

まず、テルペンとCBDとの関係を良く理解するうえで重要になってくるのが、「ヘンプに含まれる複数の成分を、同時に摂取することによる相乗効果」である「アントラージュ効果(相乗効果)」です。

ヘンプから抽出される成分には、CBDを始めCBNやCBG、THCなど約400種類以上の化合物が含まれており、テルペンもその一つです。

これらの成分はそれぞれを単体で摂取するよりも、複数で摂取した方が各成分の効果が増幅されてより高い効果が得られることがわかっています。

そのため、様々なCBD製品はアントラージュ効果を期待してヘンプに含まれているテルペンを配合したり、CBG、CBNなどCBD以外のカンナビノイド(ヘンプに含まれる化学物質の総称)を加えたりしているのです。

アントラージュ効果については、こちらの記事でも詳しくまとめています。ぜひ本記事と併せてご覧ください。
アントラージュ効果とは?CBDの作用をより高める方法を解説!

テルペンはCBDの効果を高める

CBDとテルペンを一緒に摂取すると、アントラージュ効果によってCBDの効果を高めることが期待できます。

「CBDの効果を高めたいのであれば、CBDの摂取量を増やせばいいのではないか?」と考える方も多いと思います。しかし、実はCBD単体では効果に限界があるのです。

CBDだけを摂取した場合、量を増やすほど効果が上がりますが、ある一定のピークを超えると反応が低下していくことがわかっています。

テルペン配合のCBDならば、アントラージュ効果でCBD単体での限界を超えて、効果を増幅させてくれます。

テルペンが含まれていないCBD製品もある?

テルペンには心身の健康をサポートする様々な作用があり、さらにアントラージュ効果によってCBDの効果も高めてくれます。しかし、全てのCBD製品にテルペンが含まれているわけではありません。

テルペンが含まれているかどうかを判断する上で重要なのが、CBDの製造方法です。現在日本で流通しているCBDの代表的な製造方法は、アイソレートとブロードスペクトラムです。アイソレートのCBD製品にはテルペンが含まれていません。

アイソレートとは、CBDの割合が約99%を占める高純度のCBDであり、CBD単体とも言えます。テルペンを含むCBD以外の大麻由来成分が取り除かれているのです。

一方、ブロードスペクトラムはCBDを始めとする多くのヘンプ由来成分から、日本で禁止されているTHCという成分を除去したものです。そのため、ブロードスペクトラムのCBD製品にはテルペンも含まれています。

テルペンによる効果やアントラージュ効果を実感したい場合は、アイソレートではなくブロードスペクトラムのCBD製品を選びましょう。

ブロードスペクトラムについては以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

参考:ブロードスペクトラムCBDとは?フルスペクトラム・アイソレートとの違い

ヘンプに含まれる代表的なテルペン

最後に、ヘンプに含まれている約200種類のテルペンのうち、代表的な5つの種類とその効果を紹介します。

ミルセン

ミルセンは、ヘンプに多く含まれているテルペンの一つです。
ハーブのようにリラックスできる香りで、ヘンプ以外にはタイムやレモングラス、バジル、マンゴーなどに含まれています。鎮痛・鎮静作用、抗炎症作用があると言われています。

リモネン

リモネンはレモンのようなさわやかな香りで、柑橘類に多く含まれるテルペンです。
不安やストレスを軽減させる効果に加え、抗けいれん、抗菌、抗炎症作用などもあります。

リナロール

リナロールは花のような香りで、ラベンダーに多く含まれています。
リラックス効果や心を落ち着かせる作用があるため、アロマテラピーによく用いられます。穏やかな鎮静効果から、睡眠を助ける目的でも用いられます。

ピネン

ピネンは松葉、バジル、ローズマリーなどに含まれるテルペンです。脳を活性化させて記憶力や注意力を高める効果のほか、抗菌や抗炎症作用があることがわかっています。

βカリオフィレン

βカリオフィレンはスパイシーな香りで、ブラックペッパーやシナモン、食用ハーブなどに含まれています。胃腸を保護する働きのほか、カンナビノイド受容体と直接結合するためリラックス効果などカンナビノイドのような働きをすることがわかっています。

まとめ

テルペンは100%天然由来の香り成分であり、ヘンプ以外にも多くの植物や果物に含まれています。アロマテラピーなどでもよく用いられ、私達にとって身近な成分の一つです。

テルペンには、リラックス効果や血圧を下げる効果、鎮痛・抗炎症効果などがあり、心身の健康をサポートしてくれます。

CBDとテルペンを一緒に摂取すると、アントラージュ効果によってCBDの効果を増幅させることができます。CBDの効果が思うように感じられないという方は、テルペンが配合されているCBD製品を選んでみましょう。

しかし低価格なCBDを使うと粗悪な商品だったり、効果が感じにくかったりします。

よくある質問

Q. CBDを買う際に注意点はありますか?

粗悪な商品も中にはあるので信頼できるメーカーから購入するようにしましょう。また、低価格なCBDは質の悪い場合もあるので、効果を体感しにくいことが起こりえます。

Q. 医師から処方された薬を飲んでいますがCBDを摂取しても大丈夫ですか?

精神科疾患の薬などとCBDを併用すると相互作用を起こしてしまう可能性があります。それ以外の薬でも相互作用を起こす可能性があるので、自己判断ではなく必ずかかりつけの医者に相談するようにしましょう。

【参考文献】
Therapeutic effect of forest bathing on human hypertension in the elderly
Comparative antioxidant and anti-inflammatory effects of [6]-gingerol, [8]-gingerol, [10]-gingerol and [6]-shogaol
Taming THC: potential cannabis synergy and phytocannabinoid-terpenoid entourage effects

この記事を書いた人

[監修]武井智昭のアバター [監修]武井智昭 高座渋谷つばさクリニック院長

2002年 慶應義塾大学医学部卒業。2002年から2004年まで慶応義塾大学病院研修医。2004-2011 平塚共済病院 内科・小児科医長。2012年より神奈川県内のクリニックを経て、2017年なごみクリニック院長、2020年高座渋谷つばさクリニック院長(内科・小児科・アレルギー科)

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