CBDは、大麻草などから抽出される成分の一つです。CBDが大麻草の成分だということで、違法性や、中毒性、陶酔作用などを心配する人もいますよね。しかし、CBDは安全性がすでに確認されていて、中毒性や陶酔作用は一切なく、合法的に使用することができる成分なんです。
CBDはその安全性に加え、さまざまな健康効果や治療作用が期待できることが多くの研究から分かっています。CBDの効果の恩恵を少しでも受けようと、最近では世界中の人々がCBDに注目し、CBDを日常の生活に取り入れています。
日本でもCBDを実際に試している人や、試したいと思っている人も多いのではないでしょうか。
CBDを試すからには、CBDの効果を十分に体感したいですよね。しかし中には、せっかくCBDを試したのに効果が体感できない、効かないと悩む人もいます。
そこで、今回はCBDの効果を体感できない10個の理由とその対処法について解説していきます。
CBDの効果を体感できない10個の理由と対処法とは?
CBDの効果を体感できないときは何か理由があるかもしれません。次の10個の理由からご自身の状況に近いものを見つけ、対処法を試してみましょう。
1.自分にとって適切な量のCBDを摂取していない
自分にとっての適切な量を摂取していないと、CBDの効果を体感しにくくなります。
CBDは医薬品と違い、決まった用法用量がありません。CBDを摂取する時はまず、自分にとっての適切な量、つまり「効果が自分にあらわれる最少用量」を見つける必要があります。他の人が摂取している量と同じ用量で摂取すると、量が足りなかったり、多すぎたりする可能性があるので、必ず自分にとっての適切な用量を見つけましょう。
たとえば、CBDオイルで自分にとっての適切な量を見つける場合は、最初は10〜15mgのCBD量で摂取します。その後1滴ずつ増やしていっていき、効果があらわれ始めた用量が自分にとっての適切な用量ということになります。
2.CBDを空腹時に摂取していた
CBDを空腹時に摂取していると効果を体感しにくくなる可能性があります。
CBDは、高脂肪の食品と一緒に摂取すると吸収率が上がります。
2019年の海外の研究では、脂肪分の多い食事と一緒にCBDを摂取したときは、空腹時にCBDを摂取した場合と比べて体内のCBD量が4倍になり、血液中のCBD量は最大14倍にも増加したことが報告されました。
CBDオイルの場合は、CBDがキャリアオイルであるココナッツオイルやMCTオイルなどの脂質に溶かされているため、空腹時に摂取したとしても十分に吸収されると考えられます。しかし、カプセルやグミなどオイルに溶かされていないCBD製品を摂取する時は、食事と一緒または食後に摂取した方が吸収率が上がり、効果を体感しやすくなります。
3.CBDの摂取方法が適切じゃない
CBDは製品によって適切な摂取方法があります。適切な摂取方法で摂取しないと、効果を体感しにくくなる原因になります。もう一度適切な摂取方法を確認しましょう。
CBDオイル
CBDオイルは舌下から摂取するのが適切な方法です。
舌下摂取は、CBDオイルを舌の裏側にある太い血管から吸収させるため、あご下の舌下の位置にCBDオイルを滴下して、1.5〜2分ほど舌をCBDオイルにつけるようにして吸収させます。吸収させ終わったら、残ったオイルはそのまま飲み込んでください。
もし、CBDオイルを舌下摂取しないままそのまま飲み込んでしまったり、舌下に滴下してもCBDオイルを舌下から吸収させる時間が少なかったりすると、CBDオイルの吸収率は下がってしまいます。
その結果、CBDの効果が体感しにくくなります。
CBDオイルの舌下摂取についてはこちらで詳しく解説しています。合わせてご覧ください。
→CBDやCBDオイルを舌下摂取する理由は?上手なやり方やコツも解説
CBDグミ
CBDグミは、普通のグミのように噛んで飲み込むことができますが、口の中で溶かし舌下から吸収させることによってCBDの吸収率が上がります。
CBDグミを摂取して効果があらわれない場合は、噛んですぐに飲み込まず、1.5〜2分ほど舌下に溜めてみて、舌下から吸収させてみましょう。
CBDグミの食べ方についてはこちらでも解説しているので、合わせてご覧ください。
→CBDグミの効果感じやすい食べ方は?摂取量や食べるタイミングは?
CBDベイプ
CBDベイプの適切に摂取するコツは、ベイプを5秒くらいかけてゆっくり吸い込んでから、肺に溜めるために少し息を止めることです。その後、10秒ほどかけて吸い込んだベイプをゆっくり吐き出します。
息を少し止めてCBDを肺に溜めることで、CBDを肺の毛細血管から吸収させることができます。
もし、煙を肺に溜められていない状態で吐き出してしまっていると、毛細血管からCBDが十分に吸収されなくなるため、効果があらわれにくくなります。
4.CBDを摂取する目的と製品が合っていない
CBDを摂取する目的と製品が合っていないと、効果を体感できない原因になります。
CBD製品は様々な種類のものが販売されています。たとえば、CBDオイルやCBDグミ、CBDカプセルのように口から摂取し、全身への効果が期待できるものもありますし、CBDクリームやCBDシャンプーなどのように皮膚からCBDを吸収させ、局所的な効果を期待できるものもあります。
睡眠の質を高めたり、身体の不快な症状の改善したりする目的でCBDを摂取する場合には、全身効果のあるCBDオイルやCBDグミ、CBDカプセルなどを選ぶようにしましょう。
CBDクリームなどの経皮吸収する製品は、基本的に塗ったところに限定した効果が得られます。髪や皮膚に限定した効果を期待する場合はおすすめです。
CBDの効果を体感できない方は、購入したCBD製品がご自身の期待する効果に合う製品かどうかもう一度確認してみましょう。
5.CBD単独で摂取している
CBD単独で摂取をしても効果を感じることは可能ですが、他のカンナビノイドやテルペンと一緒に摂取するとCBDの効果がより体感しやすくなります。
たとえば、CBDの他にCBGやCBNといった大麻草に含まれている安全なカンナビノイドと組み合わせることによって、それぞれのカンナビノイドの効果が高まることが期待できます。他のカンナビノイドや、テルペンなどの植物原料と合わせて摂取することであらわれる相乗効果を、アントラージュ効果といいます。CBD単独で摂取をしていて効果が感じられない場合は、アントラージュ効果によって効果を感じられるようになる可能性があります。
アントラージュ効果を得るためには、ブロードスペクトラムという、THC以外全てのヘンプの成分を抽出した原料で作られた製品を摂取するといいでしょう。
6.ヘンプ由来ではないCBDを摂取している
CBDには、ヘンプ由来ではないオレンジ由来のCBDもあります。
ヘンプ(麻)よりもオレンジの方が身近で安心だというイメージから、オレンジ由来のCBDを選んでいる人もいるかもしれません。
ヘンプ由来のCBDもオレンジ由来のCBDも構造式は同じです。しかし、ヘンプの方が、他のカンナビノールやテルペンなど、アントラージュ効果が期待できる成分が多く含まれています。そのため、ヘンプ由来のCBDの方が、オレンジ由来のCBDよりも高い効果があらわれることが期待できます。
ヘンプ由来のCBDも、オレンジ由来のCBDも同様に安全性が確認されています。オレンジ由来のCBDを摂取していて効果が体感しにくいようでしたら、ヘンプ由来のCBDをぜひ試してみてください。
7.CBD摂取による症状改善への期待値が大きすぎる
CBD摂取による症状改善への期待が高すぎることも、CBDの効果を体感できない原因として考えられます。期待するだけの効果があらわれないと、CBDの効果がないと感じてしまいがちです。
CBDは、さまざまな健康効果が期待できると多くの研究が示唆しています。しかし、CBDは人によってあらわれる効果の種類も強さも違います。研究が報告している効果が、すべての人に十分あらわれるわけではないのです。
CBDは病気を治すものというよりも、ECS(エンドカンナビノイドシステム)に働きかけて身体を元の状態に戻す、身体の機能を調整するものです。
そのため、病院で処方される医薬品のように特定の症状に対して即強い効果が現れると期待してしまうと、CBDの摂取前後で不調が改善されていても効果がないと感じてしまうことがあり得ます。
CBDは身体の機能を本来の状態に戻すようなはたらきをするものだと認識しておきましょう。
8.CBDの摂取を継続することなく数回でやめてしまう
CBDの効果があらわれる時間には個人差があります。摂取して数時間で効果があらわれる人もいれば、数週間から数か月たって効果があらわれ始める人もいます。
CBDの摂取を数回してみて、効果が体感できないからと摂取を止めてしまうと、数か月後にあらわれるであろう効果を体感しないまま摂取を止めてしまっていることになります。これではもったいないですよね。
CBDの摂取を初めてまだ数回で、効果が体感できないという方は、数か月間摂取を続けてみて様子を見てください。
9.CBDが含まれていない商品を選んでいた
CBD製品にはさまざまなものがありますが、中にはCBD自体が含まれていない質の悪い製品が販売されていることもあります。
CBDが含まれていないと、どんなに摂取しても、いくら待っても当然CBDの効果はあらわれません。
そのような製品を購入しないためにも、CBD製品を選ぶ際には必ず、公表されている検査結果をチェックするなどして、信頼できるメーカーで購入してください。
一方で、CBDがたとえ入っていたとしても、濃度が低いと効果が体感しにくいこともあります。通常CBDオイルは5%程度かそれ以上の濃度があります。1%ほどしかないCBDオイルは5倍の量を摂取しないと、5%と同じ効果が得られないということです。
CBD製品を選ぶときは、濃度にも注目してみてください。
また、CBDオイルと間違えて購入してしまいやすいのが、ヘンプオイルという製品です。ヘンプのオイルということで、CBDオイルなのではないかと思ってしまいがちですが、ヘンプオイルとCBDオイルは違うものです。
ヘンプオイルにCBDが含まれている場合もありますが、ほとんどの場合、含まれていたとしてもごく微量なので、CBDの効果は期待できません。
CBDの効果が体感できない方は、ご自身のCBD製品が本当にCBDオイルなのかも確認してみましょう。
10.CBDが自分の体質や状態と合っていない
CBDがご自身の体質や状態と合わず効果が体感できないという人も中にはいます。
内因性のカンナビノイドを作っている
CBDと似た内因性のカンナビノイドを身体の中で作っている人もいるということが研究で明らかにされています。
そのような人の場合、内因性のカンナビノイドが身体の中ですでにCBDと同じような作用をしているため、CBDを摂取しても、効果の差を体感できない傾向にあります。
体質的にCBDの効果が体感できない人もいるのです。
メーカーによってCBDが合わない
特定のメーカーのCBDが身体に合わないということもあります。
A社のCBDは効果はなかったけれど、B社のCBDは効いたということもあるので、CBDの効果が体感できない場合は、別のメーカーのCBDを試してみてもよいでしょう。
自分の状態がCBDの効果を体感しにくい状態にある
CBDは自分の状態によっても効果の強さが変わるときがあります。
たとえば、不安が強かったり、時差ぼけがひどいなど体調が大きく崩れてしまっていると、CBDの効果を体感しにくいです。せっかくCBDの効果があらわれているのに、体調の悪さがその効果を隠してしまっている状態です。
一時的に体調を崩しているという方は、体調が少し改善し始めたときに再びCBDを試すと、効果を体感できるかもしれません。
CBD効果を体感しやすくするにはCBG商品を一緒に摂取してみよう!
他のカンナビノイドや、テルペンなどの植物原料と合わせて摂取することでアントラージュ効果が得られ、CBDの効果が感じやすくなることはお伝えしました。
アントラージュ効果は相乗効果のことを指し、CBDと他のカンナビノイドを一緒に摂取することで、CBDだけでなく他のカンナビノイドの効果も感じやすくなります。
たとえば、CBDのように安全性が高いと言われているCBGというカンナビノイドがあります。
CBGにもCBDのようなリラックス作用や、痛みの緩和作用、抗炎症効果、抗菌作用などがあると言われています。CBDとCBGを一緒に摂取することでアントラージュ効果によりお互いの効果が高められ、より効果を体感しやすくなると考えられるでしょう。
摂取方法別効果の発現時間
CBDの効果の発現時間は、製品によって違います。
CBD製品別の効果の発現時間を表にまとめたので、参考にしてください。
摂取方法 | 効果の出現時間 |
---|---|
舌下摂取(CBDオイルなど) | 15分~1時間 |
経口摂取(CBDグミなど) | 30分~2時間 |
吸入摂取(CBDベイプ) | 数秒~10分 |
経皮摂取(CBDクリームなど) | 2時間 |
ご自身の目的に合わせて適切なCBD商品を選び、効果を感じたいタイミングから逆算して摂取することで効果が体感できるようになります。
効果を体感するためのCBDの推奨摂取量とは?
効果を体感するためには、自分に合う摂取量を見つけることが大切です。自分に合う摂取量を見つけるためにまずは、CBDを少量から始めてみましょう。
CBDオイルは10〜40mg、CBDグミは10〜30mgから摂取するのがおすすめです。
少量のCBDを摂取し、効果があればその量を続けていきます。効果がなければ、効果を体感できるまで少しずつCBD量を増やしてみましょう。
CBDオイルであれば1滴ずつ、CBDグミであればグミをちぎって調節し、量を増やしてみてください。
少しずつ増やしていき、効果を体感し始めたところが、自分にぴったりのCBD用量ということになります。
まとめ
CBDを試しても効果が体感できない時に考えられる理由は次の10個が考えられます。ご自身の状況に近いものを見つけ、対処法を試してください。
1.自分にとって適切な量のCBDを摂取していない
対処法:自分にとっての適切な量を見つける
2.CBDを空腹時に摂取していた
対処法:食事と一緒、または食後に摂取する
3.CBDの摂取方法が適切じゃない
対処法:適切な摂取方法を確認し、試す
4.CBDを摂取する目的と製品が合っていない
対処法:購入した製品が期待する効果に合うかどうか確認する
5.CBD単独で摂取している
対処法:他のカンナビノイドと一緒に摂取してみる
6.ヘンプ由来ではないCBDを摂取している
対処法:ヘンプ由来のCBDに変える
7.CBD摂取による症状改善への期待値が大きすぎる
対処法:CBDは病気を治すものではなく、あくまでも生活の質を改善するための補助的なものと考え、医薬品が必要な症状の場合は、CBDではなく医薬品を服用する
8.CBDの摂取を継続することなく数回でやめてしまう
対処法:数か月間摂取を続けてみて様子を見る
9.CBDが含まれていない商品を選んでいた
対処法:信頼できるメーカーの製品で、濃度が十分なものを購入する
ご自身のCBD製品が本当にCBDオイルなのか確認する
10.CBDが自分の体質や状態と合っていない
対処法:体質的にCBDが合わない人がいることを理解する、メーカーを変えてみる、体調が改善し始めた時にCBDを試してみる
CBDの効果が出ないことについてよくある質問
Q.CBDの効果は何分後くらいに出ますか?
CBDは摂取方法によって効果が現れるまでの時間が違います。
CBDオイルの場合は、摂取後15分~1時間、CBDグミなど食品の場合は、30分~2時間、CBDベイプの場合は、数秒~10分、CBDクリームやCBDバスボムなどの場合は、2時間程度で効果があらわれます。
ご自身が効果を感じたいタイミングから逆算してCBDを摂取してみてください。
Q.CBDはどれくらいの量を摂取すれば効果を感じられますか?
CBDは人によって効果を体感できる用量が違います。そのため、自分にとっての適切な量を見つけることが必要です。
CBDオイルで自分にとっての適切な量を見つける場合は、最初は10〜15mgのCBD量で摂取します。
その後1滴ずつ増やしていってください。効果があらわれ始めた用量が自分にとっての適切な用量ということになります。
Q.CBDの効果を感じられないときはどうすればいいですか?
CBDの効果を感じられないときは、さまざまな理由が考えられます。
- 自分にとって適切な量のCBDを摂取していない
- CBDを空腹時に摂取していた
- CBDの摂取方法が適切じゃない
- CBDを摂取する目的と製品が合っていない
- CBD単独で摂取している
- ヘンプ由来ではないCBDを摂取している
- CBD摂取による症状改善への期待値が大きすぎる
- CBDの摂取を継続することなく数回でやめてしまう
- CBDが含まれていない商品を選んでいた
- CBDが自分の体質や状態と合っていない
ご自身の状態に近い原因を見つけ、それぞれの原因に合った対処法を試してみてください。